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ヴェンダース『PERFECT DAYS』脚本執筆の裏側語る 物語に変化を生む“ニコ”登場の意図とは

映画

ヴィム・ヴェンダース 『PERFECT DAYS』メイキング写真
ヴィム・ヴェンダース 『PERFECT DAYS』メイキング写真 (C)2023 MASTER MIND Ltd.

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役所広司

 映画『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』など数々の傑作を世に送り出し続けてきたヴィム・ヴェンダースが、役所広司を主演に迎え、東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた『PERFECT DAYS』が22日から公開される。それに先駆け、今回「物語が壊してしまうもの 」というテーマでまとめられたヴェンダースのインタビュー動画が公開。役所演じる平山のめいであるニコ(中野有紗)が物語にもたらすものなど、脚本執筆の裏側などを語る貴重な内容となっている。

【動画】映画の学校のような学び得られる 『PERFECT DAYS』ヴィム・ヴェンダース貴重なインタビュー

 本作は、東京・渋谷でトイレ清掃員として働く平山(役所)が生きる、静かで淡々とした日々を描いた物語。その毎日は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、同じ日は1日としてなく、男は毎日を新しい日として生きていた。そんな男の日々に思いがけない出来事が起きるというストーリーだ。

 第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したことを皮切りに、第50回テルライド映画祭、第48回トロント国際映画祭、第71回サンセバスチャン映画祭、第60回台北金馬映画祭と名だたる映画祭に招待されるなど、世界中の映画祭を席巻した本作は、米国アカデミー賞国際長映画賞の日本代表選出も決まった話題作。

 そんな本作についてヴェンダースが語る、ロング・インタビューが公開された。本インタビューは、映画の制作直後にヴェンダースのベルリンのオフィス「ROAD MOVIES」で収録。当初15分程度を予定していたインタビューは徐々に熱を帯び、映画がどのように生まれたか、シナリオづくりのときに何をイメージしていたか、一緒に制作していたチームにも、演じる役所にも伝えなかった思いを、ヴェンダースはゆっくりと告白するように語り、あふれ出した言葉は1時間半にも及んだ。

 その貴重な映像を共同脚本の高崎卓馬がテーマごとにまとめ、6本の映像として公開。うちクランクイン!のYouTubeチャンネルでは、物語の流れを変える、平山のめいであるニコ(中野)の登場についてなど脚本制作の裏側パートを公開している。毎日のルーティーンを丁寧にドキュメンタリーのように描きながら、彼のルーティーンを打ち破るような物語をどう描いていくのか。貴重なインタビュー映像は、まさに映画の学校のような楽しみと学びを得ることができ、本作をより深く楽しむため、必見の内容となっている。

 映画『PERFECT DAYS』は、12月22日より全国公開。


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