前田敦子、性被害を受けた女性役のオファーに「こんなに真剣に悩んだのは初めて」
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俳優の前田敦子、カルーセル麻紀、哀川翔、坂東龍汰、三島有紀子監督が18日、都内で開催された映画『一月の声に歓びを刻め』完成披露上映会に登壇。性被害を受けた女性を演じた前田は「こんなに真剣に悩んだのは初めて」と出演の経緯を明かした。
【写真】前田敦子、カルーセル麻紀、哀川翔、坂東龍汰ら個性派キャストが三島有紀子監督のもとに集結
本作は、三島監督が47年間向き合い続けた「ある事件」をモチーフに、自主映画からスタートしたオリジナル企画。性暴力と心の傷をテーマに、心の中に生まれる罪の意識を静かに、深く見つめる映画となっている。
三島監督は映画のお披露目について「この映画、たった2人で最初は映画を作ろうって決めたので」「皆さんにご相談した時は、お金も集まってない(笑)。配給も決まってない。公開日も決まってない。スタッフもそうなんですけど(笑)」と回想。「一緒に映画を作ろうって言ってくださったっていうことが本当に嬉しくて。このメンバーだからこそ今日完成して皆さんに見ていただけるなと思うと、本当に感慨深いです」と笑顔を見せた。
過去に性被害を受けた「れいこ」を演じた前田は「見てもらうとわかるんですけど、すごくメッセージ性のある役をオファーしていただけて。こんなに真剣に悩んだのは初めてっていうくらい」と述懐。「できなかったらできないって即答している自分も絶対にいるんですよ。悩むっていうことは、自分の中の可能性を頑張って探るみたいな作業を1ヵ月かけてやらせてもらったのかなって。監督はすごく懐が広い方なので、どーんと待っていてくださって。その胸に飛び込ませていただきました」と白い歯を見せた。
寒かったという大阪での撮影について、前田は「共に撮影していた期間でした。監督と一緒に。麻紀さんがおっしゃったように、スタッフさんたちの愛がすごくて。すごく包み込まれている安心感みたいな中で戦わせてもらったなって」とコメント。三島監督は「『れいこ』って何人か出てくるんですね。でも『れいこ』って特定の人とも限らない。もしかしたら皆さんの中にも『れいこ』がいるかもしれないですし、そういう気持ちで映画を見て、皆さんそれぞれの『れいこ』を見つけていただけたら」と呼びかけていた。
映画『一月の声に歓びを刻め』は2月9日よりテアトル新宿ほか全国公開。