『ドクちゃん ―フジとサクラにつなぐ愛―』公開日が5.3に! 予告編&ポスター解禁
ベトナムの元結合双生児ドクちゃんとして知られるグエン・ドクさんの壮絶な人生を描く長編ドキュメンタリー映画『ドクちゃん ―フジとサクラにつなぐ愛―』の公開日が5月3日に決定。予告編とポスターが解禁された。
【動画】ドクちゃん&ベトちゃんの歩みを追う 『ドクちゃん ―フジとサクラにつなぐ愛―』予告編
本作は、日越外交関係樹立50周年と分離手術35年を記念し、ドクさんの人生を長編ドキュメンタリーで初の映画化。ドクさんがベトナム戦争で使用された枯葉剤の影響で結合双生児として生まれた運命から、今も深刻な健康問題を抱えながら平和のアンバサダーとしての使命と共に生きる姿をとらえた作品で、日本人にもなじみ深い彼の実像を通じて平和の大切さを伝えることに挑戦している。
ドクさんは夫として、父として、今年2月25日で43歳を迎え、結婚18年目を迎える妻のトゥエンさんと、双子の子供であるサクラちゃんとフジくんを育て、そして闘病中の義母を自宅介護しつつ、自身も体調を崩して入退院を繰り返しながら、一家の唯一の稼ぎ手として暮らしている。
その姿を切り取った本作は、これまで五大陸を旅しドキュメンタリーを制作している川畑耕平が監督を務め、撮影は2023年日本撮影監督協会「JSC賞」受賞の池田俊己が担当。編集には2023年キーウ国際映画祭で受賞のウクライナ人レシア・コルドーネッツが参加し、多くの人の中で、教科書の中の人、過去の人になりつつあるドクちゃんが、今も逞しく生きていることを伝えている。
なお今回の公開日決定に伴い、4月にはドクさんの来日も決まった。ドクさんは「43年前、結合双生児として生まれた僕と兄ベトは、7歳の時にベトナムや日本のたくさんの人々の支援のもと分離手術を受けました。この映画で少しでも恩返しができればと思い、全てを見せる覚悟をしました。僕のありのままの姿から、家族の大切さ、命の尊さを感じ、皆さんが人生を前向きに生きる原動力となること、そしてこの映画が“記憶”となり未来へ繋がることを願っています」と語っている。
予告編は、双子の兄ベトさんとの分離手術を受ける前の幼少期のドクさんの姿から始まり、「グエン・ドクです。枯れ葉剤の影響により、長生きできるか分かりません」というドクさんの言葉や、ドクさんの現在の姿が映し出されていく。さらに、1981年に結合双生児として誕生し、1988年分離手術に成功、2006年結婚、2007年の兄ベトさん永眠といったこれまでの歩み、息子フジや娘サクラの姿も。
映像の中盤からは「ベト、これはドキュメンタリー映画だよ。君に捧げたいんだ。僕のために犠牲になって『今』を与えてくれたこと、心から感謝してる。だから一生懸命、毎日、ベトの分も生きているよ」と、ドクさんが兄に語りかける言葉が流れ、最後はボーリング場で満面の笑みを浮かべるドクさんの姿で幕を閉じる。
ポスターは、笑顔で立つドクさんの背景に、ドクさんが家族と幸せそうに過ごす写真と、兄ベトさんと共に写った幼少期のモノクロ写真が配置されたもの。横には「生きつづける、未来のために。」というコピーが添えられている。
映画『ドクちゃん ―フジとサクラにつなぐ愛―』は、5月3日より全国順次公開。
※ドクさん、川畑耕平監督のコメント全文は以下の通り。