丸山隆平主演『金子差入店』、現役弁護士芸人の考察動画到着! いとうあさこ、宇梶剛士ら10名の応援コメントも
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■草下シンヤ(作家)
服役している友人・知人にたくさんの差し入れや面会をしてきた。塀の中の人たちはみな自分が見捨てられてしまうのではないかと不安に怯えている。差し入れ品を通して繋がるのはあなたを忘れていないという気持ちである
■桜木紫乃(作家)
与えられた場所でひたむきに生きることが、これほど困難なものかと気付かされる場面が続く。
同時に、ひとつの人生のしぶとさを「これでもか」と訴えてくる。
■出口保行(犯罪心理学者/東京未来大学 副学長 教授)
ネガティビティ・バイアス
法務省に勤務していた時、東京拘置所の官舎住まいだったので、差し入れ屋さん、目の当たりにしていました。なかなか日の当たらないお仕事。しかし、壮大なヒューマンドキュメントがそこにはあります。私たちにはネガティビティ・バイアスという心理が働きます。ポジティブな経験よりネガティブな経験の方が記憶に残りやすいこと。差し入れ屋さん、このバイアスの渦中にうごめき悩む人たちを見つめています。
■秋山博康(元徳島県警警部・犯罪コメンテーター)
警察署には留置場があり、留置場における被疑者の食事は、警察署が指定した食堂等からの差し入れです。
現役時代、差入食堂へよく足を運び、元受刑者と一緒に談笑しながら食事をしました。そこは更生させる大切な場所でもあったんです。
この映画を観て、受刑者の人権や、『事件』とは無関係な周囲の人たちとの関わり方や生き方に、当時警察官だった自分の関わり方を重ねながら、懐かしく、興味深く感じる事ができました。
■菅野久美子(ノンフィクション作家)
主人公・金子真司と同じ視点で社会を見上げることで、今の日本社会のリアルな姿が露わになるだろう。そして、一瞬でも自分とは異なった人生を歩む人々について思いを馳せてほしい。それが、このつかみどころのない令和という時代を解き明かす鍵になるのではないか。