ヘンリー王子設立の慈善団体、黒人女性嫌悪の告発をうけ政府機関による調査結果が明らかに

亡き母ダイアナ妃を偲び、レソト王室のセーイソ王子とともに立ち上げた慈善団体サンタバリーのパトロン辞任を発表したヘンリー王子。理事長が黒人女性嫌悪を告発したことを受け、慈善団体を監督する英政府機関チャリティ委員会が調査に乗り出していたが、この度調査結果が公表された。
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慈善団体サンタバリーは、ヘンリー王子とセーイソ王子が、それぞれの亡き母ダイアナ妃とマモハト王妃を偲んで2006年に設立。以来貧困やエイズ問題に取り組んできたが、今年3月、2023年7月に就任した理事長ソフィー・チャンダウカと理事の間で対立が勃発。これを受け、両王子はパトロン辞任を発表し、理事会側を支持する旨を明らかにした。
するとチャンダウカは、サンタバリー内に権力乱用や違法行為、不始末、いじめ、ハラスメント、女性嫌悪、黒人女性に対する嫌悪などの問題があったと告発。さらに、昨年行われた同団体主催のチャリティポロマッチの後、王子の妻メーガン妃とチャンダウカの間に不和があるという噂が取り沙汰されると、王子から「不快」で「横柄」なメッセージを送りつけられたと主張した。
こうした騒動を受け、チャリティ委員会が調査に乗り出していたが、Peopleによると調査報告を発表。「組織的、または広範囲にわたるいじめ、嫌がらせ、女性蔑視や黒人女性蔑視の証拠は見つからなかった」とし、チャンダウカと王子らどちらにも「権力の乱用」はなかったと結論付けた。
その上で、こうした争いが「公の場で展開」するのを許したとして、両サイドを非難。「対立を内部で解決することに失敗したことで、団体の評判に深刻は影響を与え、ひいては慈善団体全般に対する国民の信頼を損なう危険を冒した」と指摘した。
これを受け、王子は代理人を通じて声明を発表。委員会が「王子の不正行為を一切認定せず」、また「現理事長による事実に反した主張に関しても、証拠が一切見つからなかった」のは「予想通り」であるとコメント。その上で、「報告書には多くの点で憂慮すべき不備がある」と指摘し、「特に、現理事長の行動の結果が、彼女自身ではなく、サンタバリーの支援に頼る子ども達に影響を及ぼすことに触れていない」と非難した。
また情報筋は、「両王子は19年前にサンタバリーを設立して以来、生涯の仕事として、血と汗、涙、私財をつぎ込み、ここまでに築き上げた」「レソトとボツワナの受益者コミュニティに、良い影響しか与えていない」とプライドを滲ませ、王子がシーイソ王子と再び協力し、新しい団体を設立することを匂わせた。