芦田愛菜、岡田将生、細田守監督が喜びの声 『果てしなきスカーレット』がヴェネチア国際映画祭で喝采!

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第82回ヴェネチア国際映画祭「アウト・オブ・コンペティション部門」選出された細田守最新作『果てしなきスカーレット』(英題:Scarlet)の公式上映が、現地時間9月4日に映画祭のメイン会場である「パラッツォ・デル・シネマ」にある「Sala Grande(サラ・グランデ)」にて開催。上映に先立ち、同映画祭初参加となる細田監督、芦田愛菜、岡田将生がレッドカーペットに登場した。
【写真】芦田愛菜、ブルーのワンショルダードレスで登場! レッドカーペットの様子
本作のテーマは、“生きる”。「人は何のために生きるのかを問う、骨太な力強い映画を目指したい。今、この大きなテーマを、観客と一緒に考えたい」という細田監督の想いから始まった本作は、主人公の王女・スカーレットが父の復讐に失敗するも、死者の国で再び、宿敵に復讐を果たそうとする物語だ。スカーレットの声を演じるのは、芦田愛菜。そして、芦田演じるスカーレットと共に旅をする現代の日本人看護師・聖(ひじり)を岡田将生が演じる。
芦田は日中のフォトコールやプレスカンファレンスから装いを新たに、洗練されたブルーのワンショルダードレスを、岡田は襟から裾にかけてラメ生地があしらわれた、少し遊び心のあるオールブラックのタキシードを身にまとい、リムレスグラス姿でレッドカーペットに登場。ここでもフォトコール同様、多くの海外メディアのシャッターが切られ、3人は手を振ってにこやかに応じた。
また、現地取材に来た日本媒体や、海外メディアの取材に応じるだけでなく、会場に詰め掛けたファンに対しても、英語版の本作のチラシ、細田監督の過去作の書籍やポスターにサインや記念撮影を求められると快く応じ、初めてのヴェネチア国際映画祭でのレッドカーペットイベントを楽んでいた。
カーペットを歩いた感想を聞かれると芦田は、「作品を楽しみにしてくださっていたお客様がたくさんいらっしゃって、スカーレットや聖や監督の写真を持って、サインをお願いされる方もいて、その気持ちが嬉しかったです!」とファンの方への感謝を述べ、岡田は「映画を愛する人たちが集まっていて、心から映画というものに関われる仕事ができてよかったなと思いながら歩きました」とその場に立ち会えた喜びを噛みしめた。
公式上映会場となる「Sala Grande(サラ・グランデ)」の1032席は、チケット発売開始後わずか20分間で完売するという異例の事態に。チケット争奪戦を勝ち抜いた男女問わず幅広い年齢層の観客が、細田守監督最新作を待ちわびるかのように会場に集まった。
世界中が待ち望んだ『果てしなきスカーレット』ワールドプレミア上映の開始。細田監督・芦田・岡田は、その場に集まった世界中の観客と共に、世界初お披露目となる本作を鑑賞。上映が始まると、細田監督が本編の制作にあたって「挑戦した」と熱く語っていた、日本のアニメーション表現をそのまま立体的にしたようなグラフィックや、細部まで緻密に描かれた背景や建造物、雲などの圧倒的な映像美の連続、さらにこの重厚な作品をしっかりと支える日本を代表する俳優陣らの迫力のある熱演ぶりに、会場は一気に作品世界へと引き込まれていった。また、ストーリーが進むにつれ、鼻をすする音や涙をぬぐう観客の姿も。
本編が終了すると、エンドロールの最中から拍手と歓声が巻き起こり、10分間を超える鳴りやまないスタンディングオベーションに。細田監督を始めとする制作チームの“果てしなき”挑戦と、芦田・岡田らキャスト陣の心揺さぶる演技に対し、作品へエールが送られるかのように、惜しみない拍手が鳴り響いた。
細田監督は、共にヴェネチアまで旅をした芦田・岡田と互いを讃え合うようにガッチリと握手を交わし、一緒に作品を鑑賞した関係者へは一人一人感謝の握手を求め、その姿に会場からはさらに大きな拍手が起こりました。その後も監督は拍手を送り続ける観客に向け、手を振ったり、会釈をして感謝の気持ちを伝えるなど、作品が受け入れられた喜びを噛みしめいた。
作品のテーマの1つでもある“愛”と温かい拍手、そして会場の雰囲気が一体となり、感動で包まれた会場を細田監督・芦田・岡田の3人は胸いっぱいの表情で、感謝の気持ちを込めて手を振って応えながら、会場を後に。
世界初上映を終えた細田守監督は「みんなに届いた感じがすごく分かって、届いたよって拍手をして伝えてくれたので、それがすごく嬉しかったです!」と会場の反応を受け、興奮冷めやらぬ様子でその喜びを話した。
また、芦田も「皆さんと一緒に、同じ場面で同じ瞬間に見ることが出来て、すごく楽しかったですし、上映後に笑顔で拍手をしてくださったその笑顔が嬉しかったです」と、お客様と共に鑑賞できたことへの嬉しい気持ちを明かした。
岡田は「この空間が幸せ過ぎて、ダイレクトに観てくださった方々の映画に対する想いが伝わってきたので、すごく嬉しかったです。一生忘れない時間になったと思います」と笑顔で語った。
なお、本作は、第82回ヴェネチア国際映画祭のほか、第50回トロント国際映画祭「スペシャル・プレゼンテーション部門」、第63回ニューヨーク国際映画祭「スポットライト部門」への選出が決定している。
映画『果てしなきスカーレット』は、11月21日公開。