アダム・クーパーが新演出版で魅せる『コーラスライン』開幕「すばらしい体験をしていただける」

俳優のアダム・クーパーが8日、都内で行われたミュージカル『コーラスライン』のドレスリハーサル及び囲み取材に出席。初演から50年の時を経て上演される、日本特別来日公演について「オリジナルプロダクションと同じくらい、なんだったらもっとすばらしい作品を楽しんでいただければ」と作品の仕上がりに自信を見せた。囲み取材には、新演出版の演出を務めるニコライ・フォスターも登壇した。
【写真】アダム・クーパー、大人の男の色気がすごい!
本作は、1975年にニューヨークで伝説的なダンサーであり振付家のマイケル・ベネットにより生み出されたミュージカルを新演出版で上演。初演は、オーディションを受けに来た男女が舞台上で歌と踊りによって自身の人生を語り、表現していく物語で、大ヒットを記録。その後、ブロードウェイで15年間のロングランを続け、トニー賞9部門、ピューリッツアー賞演劇賞など数々の賞を受賞し、現在まで語り継がれるミュージカルの金字塔となっている。今回の上演は、新たに演出のニコライ・フォスター、振付のエレン・ケーンが、マイケル・ベネットの精神を受け継ぎつつ、ドラマを深く掘り下げた最強版で、演出家・ザック役をアダム・クーパーが務める。
囲み取材でアダムは「話を聞いたときは、すごくワクワクしました」と目を輝かせ、「そもそも僕自身も映画版を観て育ちましたし、2013年にはロンドンで上演されたオリジナルのリバイバルも拝見させていただきました。変わらずに面白みのある作品ですが、やはり時代性という意味では少し遅れを取っているため、作品の良さが薄まっていると感じていたので、ニコライが新しいバージョンの演出をし、振り付け、音楽アレンジも変わると聞いてすごくすてきだなと思いました。良い作品、例えばシェイクスピアなども、いろいろな解釈をされています。それならば、良いミュージカルもどんどん新しく解釈されていくべきだと感じているので、(出演できることが)とてもうれしかったです」と本作への想いを語った。
2024年には、天海祐希との舞台『レイディマクベス』にマクベス役で出演し、日本語プロダクションにも参加したアダム。日本の演劇と海外の演劇の違いを聞かれると、「『レイディマクベス』は新作でしたし、言語もあって理解に時間がかかりましたが、演劇というものは普遍的で、どの国も共通のものなのではないかと思います。我々の目的としては、人を動かす物語を作り出すことだと思っています。僕はこれまでさまざまな国でお仕事をさせていただいてきましたが、意義のある、そして作品に対してきちんと正義を果たすということはどこの国に行っても変わらないです」と回答し、「個人的には日本がとても好きだという思いはあります」とチャーミングな笑顔を見せた。
最後にアダムは「とてもすばらしい体験をしていただけると思います。僕自身、舞台の上で毎日、すばらしい才能をに目の当たりにする喜びを感じております。オリジナルプロダクションと同じくらい、なんだったらもっとすばらしい作品になっていると思いますので、ぜひ楽しんでいただければ」と呼びかけた。
ミュージカル『コーラスライン』日本特別公演は、日本プレミア公演が9月8日〜22日に東京建物 Brillia HALL、仙台公演が9月27日・28日に仙台サンプラザホール、大阪公演が10月2日〜6日に梅田芸術劇場メインホール、東京凱旋公演が10月10日〜19日にシアターHにて上演。