吉永小百合、人生初ピアス! 124本目の映画出演で見せた驚きの行動力と並々ならぬ努力『てっぺんの向こうにあなたがいる』

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吉永小百合が女性登山家役で主演する、124本目の映画出演作『てっぺんの向こうにあなたがいる』(10月31日公開)。吉永の本作にかける想いや、座長としての気遣いが伝わるエピソードが到着した。
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本作は、日本を代表する女性登山家・田部井淳子の実話をもとに、エベレスト女性初登頂から、晩年の闘病、余命宣告を受けながらも亡くなる直前まで山に登り続けたその勇壮な生涯を描く。田部井の世界初女性エベレスト登頂から50周年となる10月31日に公開される。
“女性だけで海外遠征を”を合言葉に女子登攀クラブを設立し、1975年にエベレスト日本女子登山隊の副隊長兼登攀隊長として、世界最高峰のエベレスト(ネパール名:サガルマータ、 中国名:チョモランマ)の女性世界初登頂に成功した田部井淳子。その後も飽くなき挑戦は続き、生涯で76ヵ国の最高峰・最高地点の登頂に成功した。
主人公・多部純子を演じるのは、今作で映画出演124本目となり、日本映画界を牽引する俳優・吉永小百合。純子を支える夫・正明を演じるのは佐藤浩市。純子の盟友であり、エベレスト登頂の相棒でもある北山悦子役には、吉永と映画『最高の人生の見つけ方』以来6年ぶりのタッグとなる天海祐希。青年期の純子役をのんが演じる。
吉永と田部井淳子の出会いは、吉永のラジオ番組「今晩は 吉永小百合です」に田部井さんがゲスト出演したことからはじまる。「リーダーシップはもちろん女性として人間としての魅力があり、常に前へ進む意思のある人」だと吉永は田部井さんの生き方に強く惹かれる。その後キノフィルムズが企画、吉永に主演をオファーし、田部井淳子をモデルにした多部純子を演じることとなった。
2025年5月に行われた本作の完成報告会見で、吉永は「本当に過酷な撮影だったのですが、何とかやり遂げられてホッとしています。本物の田部井淳子さんがてっぺんの向こうから、“よくやったね、頑張ったね”って私たちに言ってくださっているような気がします」と心境をコメント。
阪本順治監督は、吉永が富士山での撮影に向けたトレーニングや高地順応の準備だけでなく、座長として皆が安全に撮影を終えられるよう気にかけていたと述懐。さらに、田部井さんにアプローチするためにピアスを開けたことを明かした。
人生初のピアスを開けたことについて吉永は「この役は開けるしかない!と思って開けました。ただ大変だったのは、1ヵ月泳いではいけないということ。泳がないというのは私にとってとても辛いことでした。とにかく、今回の役に没頭するために開けましたが、今とっても解放されたような気持ちになっています」と語り、周囲を驚かせた。
また先日行われた完成披露試写会で、吉永は田部井さんに対して「その前向きな生き方に憧れたし、世界中の全ての山に登頂できる、素晴らしい決断力をお持ちの方。私も淳子さんの一歩一歩前にという言葉を忘れずに、前に歩いていけたらと思っている」と力を込め、改めて敬意を表した。
多部純子の青年期を演じたのんは、富山でクランクアップの際に吉永がサプライズで駆けつけてきたことを振り返り「吉永さんがひとりでいらしていて現場のテンションあがった。報われた気持ちになったし、おつかれさまとハグしてくれて、いただいたチョコレートが格別に美味しかった」と座長からの気遣いを明かすと、吉永も「ずっと前から行きたいと思っていてなかなか行けなかったけれど、最後の日に新幹線に飛び乗って行って、みなさんの一生懸命な様子に胸が熱くなった」と語った。
田部井さんの「山も人生も、一歩一歩前に進んでいく」という力強いメッセージと、本作の「人生は、8合目からがおもしろい。」というコピーをまさに体現しているかのような吉永。その勇姿をスクリーンで堪能したい。
なお本作は、先日のサン・セバスティアン国際映画祭や韓国の蔚山蔚州世界山岳映画祭に続いて、10月16日からのハワイ国際映画祭、そして10月27日には東京国際映画祭のオープニング作品としても上映を控える。
映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』は、10月31日より全国公開。