坂本龍一「壮大なドラマを表現」 映画『レヴェナント』幽玄な音楽による予告解禁

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俳優・レオナルド・ディカプリオ主演の映画『レヴェナント:蘇えりし者』の公開を目前に、本作で音楽を担当した坂本龍一の楽曲を、壮絶なストーリーと共に堪能できる予告が公開された。映像では坂本が、「私は音楽で、主人公ヒューグラスの壮大なドラマを表現しました」と作品に込めた思いを語っている。
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本作は、レオナルドがアカデミー賞・主演男優賞を、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督が、昨年の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』に続いて2年連続となる監督賞を受賞した話題作で、狩猟中に瀕死の重傷を負ったハンターが、傷を負った自分を荒野に置き去りにし、最愛の息子まで殺した狩猟仲間への復讐を果たすため、壮絶なサバイバルを繰り広げるストーリー。
坂本は、「最初に電話を受けた時にも言っていたのが、『メロディよりもサウンドだ。サウンドの積み重ねが必要なのだ!』と。覚えやすいメロディの音楽を使う映画が多いのですが、そういうものを目指していたのではないということです」とアレハンドロ監督とのコラボレーションを振り返る。
坂本は音楽制作にあたり「まだまだ荒い編集の映像を監督と一緒に観て、音楽について実際の音を聞きながら長く話し合いました。初めて観たその時から、この映画の主人公は“自然”だと思いました」とアレハンドロ監督と語り合ったエピソードを明かし、さらに「(撮影監督の)ルベツキが自然光で素晴らしい精度で撮影していますよね。そこで人間ドラマを包む大きな自然というものを音楽で描きたかったのです」と、着想を明かした。
映画『バベル』でも「美貌の青空」など坂本の2曲の楽曲を使用したイニャリトゥ監督は、坂本の大ファンでもあり「彼の曲には余計なものがなく優雅で感動的だ。今回の音楽には、感動的な静寂がある。静寂という“間”が映画にとって重要な役割を果たすんだ」と大満足の様子を語っている。
映画『レヴェナント:蘇えりし者』は4月22日公開。