15歳・中学3年生の吉名莉瑠、初主演作でジェムストーン賞<第32回東京国際映画祭>

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「第32回東京国際映画祭」のクロージングセレモニーが5日、都内で開催。女優の伊藤沙莉、佐久間由衣、吉名莉瑠らが東京ジェムストーン賞に輝き、コメントを寄せた。
【写真】期待の新星・15歳の吉名莉瑠 東京ジェムストーンを受賞
東京ジェムストーン賞は、同映画祭のビジョンのひとつ「映画の未来の開拓」に沿って、宝石の原石(ジェムストーン)のような輝きを放つ若手俳優を東京で見い出し、顕彰し、世界に紹介することで、その輝きを増す一助となることを目的とした賞。この日は受賞者4名のうち、吉名が壇上へと上がった。
映画『テイクオーバーゾーン』で初主演を務める吉名は、現在中学3年生。第2回ジュブナイル脚本大賞受賞シナリオを映画化した同作で、怒ることでしか感情表現ができない、複雑な家庭背景を持つ14歳の少女を演じた。
トロフィーを受け取った吉名は「この度、このようなすてきな賞をいただけて本当にとてもうれしく思っています」と笑顔。続けて「レッドカーペットで見る景色や舞台挨拶で見る景色がキラキラしていて、すごく新鮮で、初めての主演作品がこのような素晴らしい場所で上映されたことをうれしく思っています」と受賞を喜び、さらに「これからもいろんなことがあると思うんですが、毎日に感謝して素晴らしい女優になれるように、そしてもっとたくさんの方に吉名莉瑠を知っていただけるように頑張りたいと思います」と今後の意気込みを語った。
また、この日欠席となった伊藤はビデオメッセージにて「今まで東京国際映画祭に出品はあったと思うんですが、今回初めて参加させていただきました。そんな機会にこのようなすてきな賞をいただけて本当に光栄です。この賞に選んだことを後悔させないように一生懸命頑張りますので、これからも伊藤沙莉をよろしくお願いします」とコメント。
同じく佐久間由衣は「今回出席できず本当に残念ですが、賞をいただけたことに胸がいっぱいです。私ひとりではいただけなかったと思うので、監督はじめキャストの皆さん、関わってくださったスタッフの皆さん、すべての人に感謝したいと思います。私にとって初主演の映画で、初めての映画祭だったので余計にうれしい気持ちです」とメッセージを寄せた。
なお、コンペティション部門最高賞の「東京グランプリ/東京都知事賞」には、デンマークのフラレ・ピーダセン監督による映画『わたしの叔父さん』が輝いた。
「第32回東京国際映画祭」受賞リストは以下の通り。
〇東京グランプリ/東京都知事賞
『わたしの叔父さん』
〇審査委員特別賞
『アトランティス』
〇最優秀監督賞
サイード・ルスタイ(『ジャスト 6.5』)
〇最優秀女優賞
ナディア・テレスツィエンキーヴィッツ(『動物だけが知っている』)
〇最優秀男優賞
ナヴィド・モハマドザデー(『ジャスト 6.5』)
〇最優秀芸術貢献賞
『チャクトゥとサルラ』
〇最優秀脚本賞
足立紳(『喜劇 愛妻物語』)
〇観客賞
『動物だけが知っている』
〇アジアの未来部門 作品賞
『夏の夜の騎士』
〇国際交流基金アジアセンター特別賞
レザ・ジャマリ(『死神の来ない村』)
〇日本映画スプラッシュ 作品賞
『i -新聞記者ドキュメント-』
〇日本映画スプラッシュ 監督賞
渡辺紘文(『叫び声』)
◯東京ジェムストーン賞
・ヨセフィン・フリーダ
・伊藤沙莉
・吉名莉瑠
・佐久間由衣
◯特別功労賞
仲代達矢、大林宣彦