マット・デイモン×クリスチャン・ベイルの共演はいかに実現したか 役との共通点がカギ

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映画『オーシャンズ』シリーズや『オデッセイ』のマット・デイモンと、『ダークナイト』シリーズや『アメリカン・ハッスル』のクリスチャン・ベイルのアカデミー俳優2人が初共演でダブル主演を務める映画『フォードvsフェラーリ』。監督のジェームズ・マンゴールドや製作陣が、初めからマットとクリスチャンを起用すると決めていたこと、2人が役柄と多くの共通点を持つことを明かした。
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本作は、1966年のル・マン24時間耐久レースで絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちの実話を描く作品。
マンゴールド監督は主演の2人を「ふたりは素晴らしい才能に恵まれている。当初から彼らには自然な仲間意識があることに気づいた」とコメント。元レーサーで熱血カーデザイナーのキャロル・シェルビーを演じたマットについて「人生のほとんどを映画スターとして過ごし、長いキャリアから悪評と名声を手にしているが、現在あらゆる40代の俳優がぶつかる疑問にも直面していると思っている。それは“私はどこへ行くのか?”(何を目指しているのか?)。映画の始まりで、シェルビーも同じように自分を見つめ、考え直さなくてはならない」と、シェルビーとの共通点を見出したことを明かした。
一方、破天荒で型破りな一流レーサー、ケン・マイルズを演じたクリスチャンについても「多くの意味で、マイルズとクリスチャンはよく似た性格だ。クリスチャンはとても才能に恵まれた俳優だが、映画スターでいることが好きではない。彼は自分でコントロールできる仕事(自由に演じられること)が好きだ。それはマイルズが車に乗ったときにコントロールできるという気持ちと同じだ。またクリスチャンはイギリス人で、母国の労働者階級の地区ともつながりがあった。彼はマイルズに結び付く道をたくさん見つけたんだ」とキャラクターと多くの共通点があると語った。
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
製作のピーター・チャーニンは「マットとクリスチャンはその役柄に溶け込む傾向があり、その一方で大スターらしいエネルギーも維持している。あのふたりなら、伝統的で勇敢、そして慎み深くて上品な男の最後の原型のような人物として信じられるはずだ」と2人が役柄に適している理由を明かした。
主演の2人は初共演について「素晴らしかった! 最高だった!」とコメント。マットは「シェルビーは優秀なレーサーで、ある意味、頂点を極めていた。しかし心臓の異常のせいで、彼は愛するものを失った。そんな中でフォードからのル・マン24時間耐久レースへの参加の提案は、彼にとっては一生に一度のチャンスだった。といっても、シェルビーにとってのリスクの大きさは、マイルズにとってと同じようにとても大きかった。これは二人にとっての人生の変わり目なんだ」とキャラクターが置かれた状況を説明。
ベイルは本作について「このストーリーがこれほど伝説になっている理由は、はみ出し者たち(シェルビーやマイルズ)が神(フェラーリ)に挑戦して勝ったからじゃないかな。フェラーリは怪物で、評判やスタイル、レース界の伝説という点でゴリアテ(ダビデにより投石機で殺されるペリシテ人の巨人)だった」と分析し、「ただ、このはみ出し者の集まりはフォードにサポートされ、干渉されたにも関わらず、やり遂げたんだ」と歴史を変えた実在の男たちへの熱い思いを語っている。
映画『フォードvsフェラーリ』は2020年1月10日より全国公開。