庵野秀明氏、今後は実写映画に意欲 アニメは「またやれるチャンスがあれば」

8月13日よりAmazon Prime Videoにて独占配信される映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の総監督を務めた庵野秀明氏が、世界最大のポップカルチャーの祭典「Comic‐Con@Home(コミコン・アットホーム)」のパネルセッションに登場。今後の展望を語る中で、実写映画の制作に意欲を示した。
【写真】「Comic‐Con@Home」パネルセッションに登場した庵野秀明総監督
7月21日に劇場終映(一部劇場を除く)となった『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、累計興行収入102.2億円を突破し、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズで最もヒットした作品(7月22日現在、興行通信社調べ)。8月13日からは、日本を含む240以上の国と地域のAmazon Prime Videoにて独占配信されることが決定している。
本作を手掛けた庵野氏は、23日にオンライン上で開催された「Comic‐Con@Home」のパネルセッションに登場し、世界のエヴァファンに向けてメッセージを発信した。
「本当は8年で完結させようと思っていましたが、16年かかってしまいました。全てが終わった今、ホッとしています」と、ラストを迎えた劇場版シリーズを振り返った庵野氏。「作品自体のストーリーやドラマ、技術的なクオリティは、スタッフとキャストの努力のお陰で、常になるべく高い位置にあるように頑張って維持しています」と語る。
過去にTVシリーズと『新世紀エヴァンゲリオン劇場版』で2度終わりを迎え、今回が3度目となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のラストに関しては、「おおむね最初から決めていました。漠然とあった終わり方が、少しずつ形を変えて今回の終わりに行きつきました。ディティールは変化しましたが、根本的には変わっていません」と明かした。
今後の展望については、「今年61歳になったので、エヴァではなく実写作品の映画を何本か作りたいと思っています。アニメーションは、今後実写作品を数本作ってから、またやれるチャンスがあればと思っています。まだ何も決まっていませんが」と、実写映画への意欲を見せた。
最後に、「『エヴァンゲリオン』に限らず、僕の描く作品は基本的には日本で暮らす人たちに向けたドメスティックな内容です。そのような作品が世界の人に愛されているのは本当にありがたく、光栄です。皆さん『エヴァンゲリオン』を本当にありがとうございます、そしてよろしくお願いいたします」と世界中のファンに感謝の意を示し、パネルセッションを締めくくった。
映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、8月13日よりAmazon Prime Videoにて日本を含む240以上の国と地域で独占配信。