リドリー・スコット製作総指揮 “ドーナツ王”の人生に迫る『ドーナツキング』予告解禁
巨匠監督リドリー・スコットが製作総指揮を務めた、全米の“ドーナツ王”と称されるカンボジア移民男性の人生に迫るドキュメンタリー映画『ドーナツキング』が11月12日より公開されることが決定。予告編が解禁された。
【動画】全米ドーナツ王の波瀾万丈な人生『ドーナツキング』予告編
現在アメリカ国内には、約2万5000店以上のドーナツ店がある。そのうちの5000店舗があるカリフォルニア州に住む人々の、朝の車通勤の定番は「ドーナツ2個と1杯のコーヒー」。本作は、そんなアメリカ人が愛してやまないドーナツ店の経営を始め、資産2千万ドル(約22億円)をも所有する“ドーナツ王”となったカンボジア人男性の人生に迫るドキュメンタリー。
彼の名はテッド・ノイ。誰もがうらやむアメリカンドリームを掴んだ彼は、なぜアメリカに渡り、いかにして現在も脈々と継がれるドーナツ店経営に至ったのか。ドーナツの穴を覗き込むようにテッドの人生を辿り、カンボジア内戦、難民問題、“大手チェーン店VS個人経営店”の最新ドーナツ事情まで、幾多の困難を乗り越えながら思いもよらぬ方向へ転がった人生と、数奇なエピソードが紡がれる。監督は、新人ながら2020年開催のSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)でその才能を絶賛された注目の女性監督、アリス・グー。
予告編は、テッドが焼き上げたドーナツを手に「ドーナツの時間だよ」と満面の笑みで語りかける姿、胸が躍るようなカラフルな何種類ものドーナツが映し出されるところからスタート。続いて、「大金持ち」、「カンボジア難民にチャンスを与えた人物」、「命の恩人」など、彼を知る人々の証言が少しずつ積み重ねられていく。「100以上の家族を支援した。ロスのドーナツ店90%がカンボジア系だ」「文無しの移民が、世界で最も力のある国に変化をもたらした」と語るテッド。
しかし彼に対する印象はポジティブなものだけでなく、「お金のためなら何でもやる」、「失望した」という声も。果たして何が本当の彼の顔なのか。祖国カンボジアから自由の国アメリカへ渡り、生き抜くためドーナツにすべてを捧げた彼の波瀾万丈な人生に興味がふくらむ映像となっている。
また今回、映画評論家の町山智浩氏が本作に寄せたコメントも到着。町山氏は「ポルポトの虐殺から逃れ、難民としてアメリカに渡り、無一文からドーナツ王へとのし上がり、故郷の同胞を救うカンボジアのシンドラーになるが…1分先が予想つかないジェットコースター人生!抜群の面白さ!」と絶賛している。
映画『ドーナツキング』は11月12日より全国順次公開。