気になる男心も教えてもらえる?! 急増中の男性ネイリストに迫る
「僕自身は、お客さんからは『丁寧』と言われることが多いですね。もともと男で力もあるから、余計に気を使ってケアするようにしているからだと思います」と鈴木氏は話す。さらに、「恋愛の話で盛り上がることも多いですね。男側の意見を聞いてみたいという相談を聞くこともあります」という。
ネイルサロンは、手のケアをすることから、1〜2時間という長い時間、ネイリストと向かい合って施術を受ける。手が使えないので、当然、会話も生まれやすい。同じように1対1で施術を受ける美容室やエステサロン、マッサージよりも、施術者と客との距離が近いのだ。だからこそ、「楽しい会話」も売りのひとつになる。
先に紹介した韓国ドラマもそうだが、イケメンネイリストに爪を美しくしてもらいながら、楽しい会話を楽しめるのならば、人気が出るのも必然かもしれない。
とはいえ、男性がネイリストを目指すことに苦労もある。
女性の場合は、マンションの一室でネイリスト一人でも気軽に開業できることがメリットのひとつでもあるが、男性の場合、それでは女性客を集客するのは難しい。知らない男性が一人でやっているマンションには、例えお客としてでも入りにくいものだからだ。
さらに「働き先がなかなか確保できないというのもあります。女性しかネイリストを採用しないサロンも多いですし、就職できたとしても給料がそれほどもらえなければ家族を養わなければいけない男性としては、続けていくことができない」。男性ネイリストが増えていくには、働きやすい職場環境が大事なのだ。だからこそ、鈴木氏は「スクールでネイリストを育てるとともに、その先も提示していきたい」と先を見据える。
ドラマさながらのネイルサロンが登場するのか。はたまた、一昔前の「カリスマ美容師」のように「カリスマネイリスト」が誕生するのか。男性ネイリストの活躍に今後も注目したい。(取材・文:嶋田真己)
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