話題を呼ぶ“10歳の画伯”モンドくんの世界 好きな映画は『シャイニング』

音楽家であるお父さんのリクエストを元にビートルズやローリング・ストーンズといったミュージシャンからアインシュタイン、はてはマック赤坂といった誰もがよく知る、しかし子どもはまず描かない人たちを題材に味のある絵を次々したため、“10歳の画伯”として話題を集めるモンドくん。今夏、初の画集『モンドくん』(PARCO出版)を世に出し、個展のため福岡から東京へやって来た彼に、独自の視点で見据える世界を聞いてみた。
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「え~…(長考)。見たまま描くだけ。目をしっかりピカーンって開いて。コツ…コツはよく見ること。(描く時は)何も考えてない。見て描くだけ。そのまま」。
どうすれば絵は上手く描くことができるのか? そんな問いをぶつけると、モンド画伯は困ったように深く考え、その答えを上記のように話してくれた。まさに「考えるな、感じろ!」、いや「考えるな、よく見ろ!」といったところか。シンプルでありながら描くことの本質をとらえているようで響いてくる。
普段は学校から帰ってくると友だちと遊びに出掛け、その後ご飯やお風呂を済ませ、夜寝る前にお父さんからお題をもらって絵を描いているというモンドくん。昔は絵の具を使っていたが、今は「名前ペン」の細い方を使って描いており、「5人とか10人とか、人がいっぱいいる時はバランスがズレたりするから、その時だけフチどり、ここ、ここ、ここって決めてから描いてるけど、一人を描く時は下描きはしない」といい、味のある絵の数々は、大体1枚15~20分ほどで描き上げてしまうのだという。
「でも、描く人はほとんど知らないし名前も分からない。どんな仕事をしてるとかも」。予備知識なしに、一癖も二癖もある人物たちを描き上げているモンドくん。だが、大人たちが抱く先入観に邪魔されず、「見たまま」「そのまま」描くからこそ、“モンドワールド”というべき、その独自の作品を生み出せるのかもしれない。
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