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【before talk同世代劇作家対談】コンプソンズ・金子鈴幸×東京にこにこちゃん・萩田頌豊与、友達すぎる二人が初対談「売れる時は一緒に売れたい」

演劇

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金子鈴幸

コンプソンズ

萩田頌豊与

東京にこにこちゃん

◆コンプソンズの武器がスパーク? 2年ぶりの新作で描きたいもの


金子鈴幸
萩田:唐突に聞くけど、どうですか? コンプソンズの新作は。最近、サブカルと決別しようとしているようにも見えるけど。

金子:サブカルを切ったつもりはないし、今回もネタとしてはあります。でも、本質じゃなくなった感じはありますね。分かる人と分かんない人がいるっていうのがあんまり良くないというか、作品を観る上でノイズになっちゃわないようにしないとなと思って…。

萩田:でも、そこも含めて武器になったら超強いよね。本質の裏にサブカルがちゃんとあるっていう見え方はかっこいいし、コンプソンズがずっとやってきたことの意味があるなって思う。俺は、やっぱりコンプソンズはサブカルを切り離さない方がいいって思っているから。どの作品でもエッセンスとしてサブカルを感じられるのが、俺にとっての理想のコンプソンズとサブカルの関係性だなって思う。あらすじを読む限り、戦争の話でもあるんだよね。戦争はこれまでも描いていたけど。

金子:出発点はそうですね、祖父がベトナム戦争の反戦運動をしていたので、それがなんとなくモチーフとしてあって。そこにとどまらない群像劇にはなりましたけど。書き終えて、やりたいことはできた気がするというか、いい意味で、どういう気持ちになるかが予測できない作品になったと思います。これも劇作家あるあるかもだけど、なんか、どうしても過去のうまくいった公演と比べちゃうじゃないですか。

萩田:まさに戦争を扱った、岸田の候補にもなった『愛について語るときは静かにしてくれ』ね。

金子:そうそう。エモーションが爆発する感じがあったし、今回もああいう風になればいいなと思っていたけど、そうはあんまりならず、でもなんかある違う形でエモーションになった気はしています。

萩田:金子が最後に、ラストに求めるものって何? 金子も俺も多分最後はめちゃくちゃにしたいって欲があると思うんだけど、多分コンプソンズの方がよりピュアというか、なるべくしてなったっていう、計算のなさを感じるんだけど。

金子:『愛について語るときは静かにしてくれ』に関してはある程度は計算されていた気がします。この間、久々に読み比べたんすけど、意外とよくできていると思いました(笑)。魂がこもっているとかじゃなくて、単純に話として。最後をめちゃくちゃにするとお客さんが離れちゃう場合もあると思うから、頌豊与が言うようになるべくしてなるめちゃくちゃさが必要なのかなとは思います。論理的にも感情的にもちゃんとむちゃくちゃになってそこに筋が通っている感じというか。そういう、むちゃくちゃさは目指している気はします。だから、ラストに求めるものとしてはやっぱりカタルシスってことになりますかね。

萩田:そこは共通点な気がしますよね。今回、配役とかはどんな感じなの?

金子:細井じゅん演じる反戦運動をしている男・大介がいて、その親友の役を大宮二郎が演じていて、劇団員にドラマを担ってもらうということがまずコンセプトとしてあるかな。さらに、大介の周囲の人間がいて、恋人役を過去作にも出てくれている村田寛奈さんにやってもらうんですけど、彼に反戦運動をやめてほしいと思う一方で、彼女もシンガーソングライターとして「アーティストも反戦の声を上げるべきじゃないか」みたいなことを言われているんですよ。大介が反戦運動に突っ走っていく中で、周りの人がどんどん疲弊していくみたいに始まって、そこに突然夏アンナさん演じるフェミニストっぽい女の人が現れるんですね。大介の運動に共感を寄せて活動をサポートしたい、と言い出して…。

萩田:面白そう! 

金子:川島潤哉さんは大介のお父さん役で、通勤で息子の反戦運動が目に入るのが嫌になって気づいたらガールズバーに逃げ込んで常連になっちゃうんですね。で、息子の親友と会っちゃったりするんですよ。劇団員の星野花菜里はそのガールズバーの店員でhocotenさんもそのパートに出てきます。ガールズバーを舞台にした人間関係や会話劇も結構描かれますね。で、平田敦子さんは、大介の父の過去を知る謎の人物みたいな…。

萩田:お父さんにも何か過去があるんだ。

金子:そうですね。お父さんのドラマがかなり大きいかも。父子家庭っていう設定で、で、いなくなってしまった母親に関係している過去を平田さんが知っている、みたいな。

萩田:そこらへんにちょっとSFっていうか、異世界への扉がある、みたいなことか。

金子:まさにそう。

萩田:いやあ、面白そう。勝負を仕掛ける作品を連チャンで作らなきゃいけない中で、やっぱりどっかで変わんなきゃとか、新しいものを作んなきゃとか、やってきたものを捨てなきゃとか、そういう意識が作家の中に根付いてくると思うんですけど、俺は絶対そんなのやんなくていいと思うし、自分の得意分野をやった方がいいって思う。だから、今回も戦争とかサブカルとかSFが混ざり合う面白さも含めたコンプソンズ節が楽しみですよ。

金子:しかも、スズナリでね。

萩田:これがめちゃくちゃうれしいんですよ。本当に2人で同じ年にやれて。

金子:でも、にこにこちゃんは完売してるから…。

萩田:それすげえ言うじゃん! 今回金子も出るんでしょ?

金子:出ます。俺だけが捨てキャラみたいな群像劇ですね。

萩田:なんか「劇団公演にはもう出ない」とかも言ってなかった?

金子:一時期言ってましたね。

萩田:金子は絶対出た方がいい。俳優としてもめっちゃいいから。作・演出が出ると俳優とはまた違う独特な意味を持っちゃうこともあるんだけど、出ることによってちゃんと空気を変えることができるのはすごい。アンパサンドの安藤さんとかも同じ。あの人が喋るだけでまたちょっと違う空気になるから。それって、奥に行けば行くほど難しくなるじゃないですか。安藤さんも金子もそれができるし、物語とか全部においていい作用しかないと思う。しかも金子はメタの匂いも残しつつ出るからずるいよね。自分には絶対できないから羨ましくてしょうがない!

「もうサブカルはやめる」とか「もう出ない」とかなんで言っちゃうの? 結局やめないし、出るのにさ!

金子:それはもう宮崎駿が言ってるからですよ。烏滸がましくも!

萩田:あははは!

金子:大丈夫? これちゃんと実りあるトークになってます?(笑)

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◆同世代の劇作家として岸田國士戯曲賞に思うこと

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【公演概要】

コンプソンズ#14『善人はなかなかいないっぽい』

◆日程・会場
10月15日~25日:東京・ザ・スズナリ

◆脚本・演出
金子鈴幸

◆出演
川島潤哉
夏アンナ(ジャパニーズ生活)
hocoten(劇団「地蔵中毒」)
平田敦子
村田寛奈

大宮二郎
金子鈴幸
細井じゅん
星野花菜里

【公式サイト】https://www.compsons.net
【公式X】@compsons1206
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