『夕暮れに、手をつなぐ』“音”永瀬廉の涙に反響 「美しかった」と称賛の声
広瀬すず×永瀬廉で送る青春ラブストーリー『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系/毎週火曜22時)。3月7日(火)に放送された第8話は、海野音(永瀬) & 菅野セイラ(田辺桃子)の衝撃のハグシーンに、「愕然(がくぜん)とした」と多くの反響が集まった。(文=菜本かな) ※本記事はネタバレを含みます。ご注意ください
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■サブタイトルに込められた意味
愛を失くす―――。このサブタイトルを見た瞬間、心がザワっとした。もしかしたら、これまでの音の意味あり気なナレーションと、すべてがつながってしまうのではないか。そう思うと、胸が苦しくなった。
第8話、とりあえず空豆も音も生きている。それはよかったけれど、二人の間に芽生え始めていた“愛”は、たしかに失われてしまったのかもしれない。
「(遠くに)いくわけねぇじゃん」
そう言っていた音が、雪平邸を出ていく日がやってきた。数日前から音は、空豆に“好きだ”と伝えようとしていた。離れ離れになる前に、二人の関係を表す“言葉”がほしかったのだろうか。
浅葱空豆(広瀬すず)&海野音(永瀬廉) (C)TBS
友だちでも、恋人でもない。その中間の微妙な関係の空豆と音には、ちょうどいい言葉がなかった。もしも、恋人になれたら、コタツ90度の距離を死守しなくたっていい。じゃれ合いながら、もっと近くにいることができる。
でも、音は“現状維持”を選んだ。空豆は、変わることよりも、変わらないことを望んでいる。先回りをして相手の気持ちを読み取る音のことだから、彼女の気持ちを一番に考えたのだろう。
ただ、伝えたい“好き”は、彼の心のなかにあふれていた。伝えないと、苦しくなるほどに。空豆と別れたあと、「いつ泣いたか、思い出せません」と言っていた音が、涙を流すシーン。SNS上でも、「いつ泣いたか思い出せない音くんがポロポロポロポロ涙流して空豆との日々を想ってるよ」「音くんの涙美しかった」などと多くの反響が集まっていた。
どこか冷めている音が、熱くなれるのは、空豆の前にいる時だけだった。優しい音が、ちょっと意地悪を言うのも、空豆にだけ。それなのに、「お前とおると、人生退屈せんわ」と最後まで友だちのようなノリで、空豆に接する音が苦しい。
浅葱空豆(広瀬すず) (C)TBS
空豆も空豆で、本当は寂しいはずなのに、つい強がってしまう。今までは、「音!」と呼んだら、すぐに「なに?」と返ってくる距離にいた。「来て!」と言ったら、いつでも駆けつけてくれた。でも、これからはそうはいかなくなる。夢を叶えるということは、忙しくなるということ。責任が増えるということ。久遠徹(遠藤憲一)のように、命を削るということなのだ。
出会った時は、何者でもなかった二人が、着実に“何者”かになろうとしている。所属するユニバースレコードが用意してくれたおしゃれなマンションで、雪平邸から持ってきたお手玉を見た時、音は何を思っただろう。かなえたかった夢に、あと少しで届くところまできたのに、なぜ彼は苦しそうなのか。
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