『ボス恋』玉森裕太の子犬姿に「飼いたい」の声! 間宮祥太朗演じる中沢にも注目
■“ドS先輩”中沢に注目!
「MIYAVI」創刊号の校了が1週間に迫っていた第3話。ここで編集部はまさかのピンチを迎える。編集長の宝来麗子(菜々緒)が、創刊号に掲載予定だった柔道家の瀬尾光希(高山侑子)のインタビュー特集の差し替えを命じたことで、光希の特集を担当していた中沢がボイコットを起こすのだ。それに続き、不満が募っていた和田和美(秋山ゆずき)ら編集部員も反旗を翻し、出社しなくなる。麗子が辞めるか、編集部員が辞めるか…究極の2択を迫られる事態に。
編集部に残った奈未(上白石萌音)と和泉遥(久保田紗友) ※写真は別シーン (C)TBS
そんな大事件のもと、今回スポットライトが当てられたのは中沢だ。潤之介からは“ドS先輩”と呼ばれるほど、クールで少しキツい性格の彼。最初の頃のやる気のない奈未に対しては「迷惑だ」とはっきり言い放ち、Paraviオリジナルストーリー『オー!マイ・ツンデレ!恋は別冊で』では、「『MIYAVI』を世界一の雑誌に…」と言いかけて自己紹介を遮られた和泉遥(久保田紗友)をニヤリと笑い、“世界一”という嫌味なあだ名をつけたこともある。
麗子(菜々緒)を説得する奈未 (C)TBS
しかし、その心の奥には人一倍熱い編集への想いを持っている。元カルチャー誌の担当ゆえ今回「MIYAVI」の編集を行うにあたりファッション用語を必死に勉強したり、インタビューを行う際には取材対象者へのリサーチに手を抜かなかったりと、努力家な一面がこれまでにも垣間見えていた。今回麗子と衝突したのも、その熱心さゆえだろう。振り返ってみれば、これまで中沢が立てた企画は、麗子の一言により、彼の思うように進んでこなかった。怒りを覚えるのも当然だ。
■一枚上手だった麗子の判断
「思い入れが強すぎると自分の思い描いたストーリーを作ろうとしてしまう」と指摘する麗子 (C)TBS
ただ、やっぱり今回も麗子の判断が一枚上手だった。そもそもなぜ麗子が、校了1週間前で差し替えを命じたかというと、撮影の際に光希の右肩のけがが完治していないことに麗子が気づいたからだった。世界選手権での復帰に向けて仕込んでいた本特集だったが、その様子を見て、麗子は光希の復帰を「無理」だと言い切ったのだ。中沢は顔を赤くしながら「本人は復帰を望んでいるわけだし!」と反論するも、麗子の決定は揺るがない。
瀬尾光希を説得した麗子 (C)TBS
それは、このインタビューの掲載が、光希の選手生命を脅かす可能性があったからだ。どこまでも自分を追い込むことができる強い精神力を持った光希。しかし、周りからの期待に応えるため、完治しないまま無理をすれば…? 麗子は、本特集が、彼女にさらなる復帰のプレッシャーをかけ、そのまま完治しない上で競技に挑めば、もう二度と柔道家に戻れなくなるのではないかと案じていたのだ。
これを聞かされたとき、中沢は「客観的視点に欠けていた」と反省し、さらに、編集部全員が集まった校了の際は、「ご迷惑をおかけして、すみませんでした」と頭も下げる。口数が少なく、キツい言葉遣いなため、冷酷なように映る中沢だが、ミスを真摯に受け止め、謝罪できる勇気を持った誠実な人間であることが、第3話では浮き彫りになった。さらに、気になるのは、中沢が奈未を見る目が、今回がらりと変わったこと。奈未を取り巻く恋物語が、胸を締め付ける演出とともに加速する。
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