『着飾る恋』第2話キスシーンの魅力を紐解く ポイントは“あざとくない演出”にあり?

カルチャー
2021年4月29日 10:00

■真柴と駿が“おうち花見”で急接近

 「めっちゃ良かった」「美しい」とTwitterなどでも評判だったラストのキスシーンは、間違いなく第2話最大のハイライトだった。キスにたどり着くまでの経緯はこうだ。公式発表を前に、葉山の社長退任がリークされ、真柴は、葉山のインタビューを実施していた出版社へ直接謝罪に向かわなければいけなくなる。

駿&陽人&早乙女香子(夏川結衣) (C)TBS
 その担当者が小田原にいるということで、わざわざ現地まで赴いた真柴は、この日予定されていた早乙女香子(夏川結衣)の送別会を兼ねた花見に行けなくなる。東京に到着したころには日は傾き始めており、公園に着いたのは、あたりがすっかり暗くなった時間だった。ため息をつく真柴。しかし「遅いよ!」と駿の声が響く。春といえど、まだ夜は寒い桜の季節の中で、鼻を赤くしながら、駿は真柴を待っていたのだ。

 駿は公園へ不法侵入し花見をやり直そうとするが、真柴の足が靴ずれで限界を迎えていることもあり、家に帰って、羽瀬の絵を眺めながらの“花見”をすることに。お酒の力もあることからか、駿はスペイン料理店を潰してしまった過去を自ら打ち明け、また真柴もSNS投稿は葉山のためではなく自分自身が好きだから行っていたのだと飾らずに話す。

駿 (C)TBS
 ONとOFFの境界線がぼやけながらも働き続ける真柴と、雨の日は休むなど自由気ままに働く駿。ゆったりと流れるおうち花見の時間は、正反対の二人が、その正反対さはそれぞれの人生や想いが詰まった結果で出来上がったものだと、気付く大切な瞬間であった。そんな二人は、美しい桜とお酒の力が働いたのか、ポテトサラダを探しに行った冷蔵庫の前で、優しく口づけをする。世の中にあふれるラブストーリーの中でのキスシーンは、もはや恒例行事で驚くようなことではない。しかし、今回のキスシーンがここまで特別に映ったのは、塚原あゆ子による“あざとくない演出”のおかげではないかと考える。

次ページ:【ネタバレあり】塚原の演出はなぜ心をときめかせる? 星野源の主題歌も注目

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