黒宮れい“消費される生き方”の危うさ語る 容姿で判断されたアイドル時代を経て気付いたこと

インタビュー
2021年3月7日 08:00

■消費されることについて

――やりたいことが見つかったきっかけが、音楽や歌詞作りだったんですね。では、SNSでは女の子のファンが多い黒宮さんに、今回の本でキーワードになっていた“消費される”ことについて聞かせてください。一番響いたのが「自分を消費されることを好んだり、自分で自分を消費していることに気づいてほしい」という言葉だったのですが、消費されることを好むっていうのは、どういう人のことを指しているのか、具体的に聞きたいなと思っています。

例えば、SNSで顔とか体を撮って男の人に好かれたいとか、ファンを増やしたいという生き方。男の人に合わせたりとか、本当の自分を偽って誰かに合わせたりとか。そういう生き方は、特に女の子にはしてほしくないなと思っています。若いファンの子が多いからこそ、このことを伝えていきたい。今の時代は簡単に画像を悪用されたり、トラブルに巻き込まれたりするんです。自分のファンの子からも、結構DMで相談されることがありました。そういうのを見ていて感じましたね。もっとみんなに愛されたいって気持ちはわかりますが、そういうやり方じゃなくて本当の自分を見てくれる人を探してほしいと思っています。


――すごく大切な意見だと思います。男の人に好かれるために自分を偽らないでほしいということですが、本の中の「彼がいないと生きていけないなんていうのはだいたい幻想」の部分についてもいくつか聞かせてください。恋愛において、この考えから脱却できない人はたくさんいると思います。そんな人が一歩踏み出すために、何かアドバイスはありますか?

人間って結局一人なんですよ。自分は一人しかいないし、自分の事をわかっているのも自分だけ。結局自分を裏切らないのって自分だけなんですよ。男がどんなに愛してくれて結婚しようって言っても、結局は離れていくこともある。離れていかないのは自分だけだから、やっぱり自分に依存することが大切だし、自分で自己肯定感をあげていかないと。誰も褒めてくれないですからね。まだ、依存するものの対象が男じゃないといけない空気感ってあると思います。「彼氏作りなよ!」とかよく聞きますし。だけどそうじゃなくて「いや、私は別に自分一人で生きていけるし、自分が大好きだから男なんていらない」って言えるような人でありたい。この本を読んでメンタルを鍛えてください(笑)。自分で楽しくなれる方法を見つけちゃえば、男なんていらないですよ。

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