視聴者を沼らせた! 2025年“ドラマキャラ”5選<『波うららかに、めおと日和』『君がトクベツ』ほか>
今年のドラマは、派手なヒーローや完璧な王子様ではなく、弱さや不器用さといった人間らしさを抱えた男たちが、視聴者の心をわしづかみにした1年だった。本稿では、2025年のドラマ界を賑わせ、気づけば視聴者を深い沼へと誘っていた“沼男子”たちを紹介する。(文=菜本かな)
【写真】2025年ドラマで“沼キャラ”を演じた俳優一覧
■『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)/江端瀧昌(本田響矢)
昭和11年を舞台に交際ゼロ日婚から始まる新婚夫婦の甘酸っぱい時間を丁寧に描いた本作。ヒットした理由を語る上で欠かせないのが、江端瀧昌を演じた本田の麗しさだ。思わず、「彫刻…?」と言いたくなるような端正な顔立ちに、気品あふれる雰囲気。昭和という時代に漂う緊張感と、恋に不慣れな青年の初々しさを、本田は驚くほど自然体に表現していた。
今の時代に“昭和の新婚ラブコメ”を放送することは、大きな挑戦だったに違いない。しかし、本田響矢という俳優の存在感が、この時代設定に揺るぎない説得力をもたらしていた。クールに見えて、実は内心ドギマギしていたり、急に“デレ”を見せる瞬間があったり。その表情の揺らぎに、視聴者は心をつかまれたのだと思う。個人的には、本当は指輪をする習慣なんてないはずなのに、なつ美(芳根京子)がおそろいの指輪に憧れていると知った瞬間、迷いなく購入するシーンに射抜かれた。不器用でまっすぐ。言葉は少なくても、行動で愛を見せてくれる誠実さ。ああ、また瀧昌に会いたい!
■『僕達はまだその星の校則を知らない』(カンテレ・フジテレビ系)/白鳥健治(磯村勇斗)
どちらかというと、磯村には“ワル”の印象が強い。危うさをまとったキャラクターを演じたときの存在感は天下一品だ。「この人、本当に悪なのでは…?」と見た者を錯覚させるくらいの説得力がある。だからこそ、本作で、磯村が臆病で不器用なスクールロイヤーの白鳥健治を演じている姿を見たときは、衝撃が走った。過去の痛みやトラウマが影を落とし、言いたいことを飲み込んでしまう。そんな“弱さ”を抱えた青年を、磯村は繊細に演じきっていた。
また、幸田珠々(堀田真由)との恋模様は、視聴者をキュンキュンさせたポイントの1つ。人との関わりを絶ってきた健治は、恋愛についてもなかなかに不器用。それでも、まっすぐに思いを伝えようとする姿に、胸が熱くなった。2025年のドラマ界で、最も静かに、そして深く“沼”を産んだ男といえば、彼だろう。
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