視聴者を沼らせた! 2025年“ドラマキャラ”5選<『波うららかに、めおと日和』『君がトクベツ』ほか>
■『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)/海老原勝男(竹内涼真)
2025年のドラマ界で、視聴者の間に大きな議論と“沼”を産んだ男――それが、海老原勝男だ。原作漫画の勝男は、どこまでも昭和的で亭主関白の鼻につくキャラクター。そのため、爽やかなイメージが強い竹内涼真が演じるのは「ミスマッチでは?」と思った部分もある。ところが、放送が始まってみるとびっくり。「これは、竹内涼真が演じているからこそ魅力的に見えているんだろうな…」と多くの視聴者が思ったに違いない。
「料理は女が作るもの」「ルーを使ったカレーは料理とは言わない」なんて言ってのける勝男の価値観は、令和の視点からすればかなり強烈だ。しかし、ただの“クソ男”にならないのが竹内の演技力の凄みだと思う。強気で不器用で自信家。それでも、恋人の鮎美(夏帆)に振られた瞬間、初めて自分の“当たり前”が、好きな人を傷つけていたことに気づく。完璧な男が崩れ落ちていく切なさと、「変わりたい」という願い。強い男が弱さを見せる瞬間ほど、女性の心をつかむものはない。視聴者がどうしても彼から目を離せなかった理由は、まさにそこにある。
■『ESCAPE それは誘拐のはずだった』(日本テレビ系)/林田大介(佐野勇斗)
誘拐犯なのに、キュンキュンしてしまう。今年、1番危険な“沼”に視聴者を誘ったのが、佐野演じる林田大介だ。つい最近、連続テレビ小説『おむすび』(NHK)で坊主になっていた佐野が、本作では金髪のロン毛にイメチェン。そのギャップに、まず度肝を抜かれた。
そして、誘拐犯グループの1人ということもあり、「きっと、怖いキャラなんだろうな」と思っていたが、意外と優しい。結以(桜田ひより)が生理中であることが分かると、すかさず痛み止めを買ってきてあげたり、子どもの扱いがすこぶる上手かったり。第一印象は、絶対に好きになってはいけない男。でも、気づいたら沼ってしまう。危険な香りと、真の優しさの二面性こそが、大介の最大の魅力だった。爽やかでまっすぐな青春の象徴のような存在から、危険な香りのする逃亡者へ。本作で演じた大介が、俳優・佐野勇斗の役の幅を広げたのは間違いないだろう。
■『君がトクベツ』(MBS・TBS)/桐ヶ谷皇太(大橋和也)
国民的アイドルグループ、LiKE LEGENDのリーダーを務める桐ヶ谷皇太。このキャラは、演じていた大橋のイメージと合致している部分がたくさんあった。個人的に、大橋のいちばんの魅力は“ギャップ”にあると思っていて、「プリン食べすぎて、おしりプリンプリン!」と自己紹介をしているときは、見ている人を自然と笑顔にさせるような明るさがある。ところが、「The Answer」や「2 Faced」などのクールな楽曲のパフォーマンスになると、鋭い目つきやキレキレのダンスを通して、急に“色気の塊”になるのだ。皇太もポジティブで明るいキャラだけど、実は大きな闇を抱えている役柄。その光と影のコントラストこそ、多くの人が皇太の“沼”に落ちた最大の理由だ。圧倒的な光を放つ人間ほど、影を知っている。その矛盾こそが、皇太の“トクベツ”さだった。
完璧じゃないからこそ、愛おしい。2025年のドラマには、不完全だからこそ輝く男性たちがいた。来年は、どんな“沼男子”に会えるのだろう。また新たな沼に落ちる日を、楽しみに待ちたい。



















