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『クール・ランニング』公開から29年、懸命にボブスレーを走らせたキャストたちの今

映画

★ジュニア役/ロール・D・ルイス

ジュニア役/ロール・D・ルイス 写真提供:AFLO
 陸上のオリンピック選考レースで派手に転び、周囲の人生を狂わせた張本人で、実はお金持ちのお坊ちゃま、ジュニア。彼を演じたロール・D・ルイスは、映画もビックリの経歴の持ち主。本作には当初、カリブ風アクセントを指導するスタッフとして参加したが、台本を読む際の演技力が製作陣の目を引き、ジュニアの役をゲットした。トリニダード・トバゴ出身の彼は、当時、母国で映画に出演していたと経歴を詐称して採用されたというエピソードを、映画公開から20年後のインタビューでけろっと明かしている。

 本作以降は出演ドラマの打ち切りが続いたが、そこでもバイタリティを発揮して、コメディアンにキャリアをチェンジ。世界中をツアーで回ったそう。現在も演技の仕事も続けており、昨年はNetflixの『ナルコス:メキシコ編』にゲスト出演を果たしている。

★ユル・ブレナー役/マリク・ヨバ

ユル・ブレナー役/マリク・ヨバ 写真提供:AFLO
 ジュニアのせいで涙をのんだ(怒り狂った)一人で、ボブスレーチーム最後のメンバーとなったユル。強く大きな怒れる男を演じたのは、本作で映画デビューを果たしたマリク・ヨバだ。

 本作で脚光を浴びた彼は、公開翌年にテレビドラマ『New York Undercover(原題)』に抜てきされ、5年にわたって主役を務めた。以降順調にキャリアを築き、『Empire 成功の代償』や『サバイバー:宿命の大統領』など、日本でもおなじみのドラマシリーズにレギュラー出演。キャストの中で一番ブレイクした人かもしれない。

★アービング・ブリッツァー役/ジョン・キャンディ

アービング・ブリッツァー役/ジョン・キャンディ 写真提供:AFLO
 ボブスレーのことを何も知らないメンバーが、ぜひコーチにと頼み込んだのが、アメリカ人金メダリストのアービング・ブリッツァー。しかし酒浸りで、過去のチームメイトとも確執が…。

 そんなコーチを演じたのは、『ブルース・ブラザース』(1980)や『パラダイス・アーミー』(1981)、『ホーム・アローン』(1990)などで知られるジョン・キャンディ。1980年代を代表するコメディ俳優の一人だが、彼にとっても本作は間違いなく代表作のひとつ。

 本作の後も、マイケル・ムーア監督の『ジョン・キャンディの大進撃』(1995)などに出演が決まっていたものの、『ビッグ・ランニング』撮影中の1994年に、心臓発作で急逝。この2作品は彼の没後に公開された。

 折しも現在開催中の北京オリンピックに、ジャマイカの男子ボブスレーチームが、4人乗りでは24年ぶりに冬季五輪に出場するとあって、観るには絶好のタイミング。彼らの雄姿は日本の寒さも吹き飛ばしてくれるだろう。(文・寺井多恵)

 映画『クール・ランニング』は、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて今夜2月11日22時放送。

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