『クール・ランニング』公開から29年、懸命にボブスレーを走らせたキャストたちの今
北京冬季オリンピックで熱戦が繰り広げられる中、常夏の国ジャマイカのボブスレーチームが奮闘する、実話を基にした映画『クール・ランニング』が今夜金曜ロードショーに登場。一度見たら忘れられない胸アツのスポーツコメディだが、公開はなんと今から30年近く前の1993年。そこで、懸命にボブスレーを走らせた彼らの今をチェックしてみよう。
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1988年のカルガリー冬季オリンピックに初出場を果たした、ジャマイカのボブスレーチームの実話を基に、ディズニーで映画化された本作。不運なアクシデントで陸上競技のオリンピック代表に選ばれなかった主人公が、凸凹メンバーを集めてにわかチームを結成し、未知の世界に挑戦するというハートウォーミングなコメディだ。道具もお金も知識もなく、雪を見たことすらないチームが、持ち前の身体能力と情熱、度胸だけを武器に、並み居る世界のツワモノたちに挑む姿は、なんとなく身の回りの世界が狭くなっている今こそ、観たい一本。
★デリース・バノック役/レオン
デリース・バノック役/レオン 写真提供:AFLO
父もオリンピックの陸上選手で、候補入りを確実視されていたのに、隣の走者の転倒に巻き込まれたせいで予選敗退。なんとしてもオリンピックに出場しようと、見たこともないボブスレーに挑戦する主人公デリースを演じたのは、意外にもアメリカ出身の俳優レオン。当時から『トム・クルーズ/栄光の彼方に』や『カラーズ 天使の消えた街』など、テレビや映画で活躍しており、バンド「Leon and the Peoples」のフロントマンの顔も。涙を流すセクシーな聖像役で、マドンナの楽曲「Like a Prayer」のMVにも出演している。
本作の翌年には、2パックと共演したスポーツ映画『ビート・オブ・ダンク』に出演。また、歌唱力を生かして音楽系の映画やドラマで評価を獲得した。現在までに数多くの作品に出演しており、日本でも、ケヴィン・ベーコン主演のドラマシリーズ『CITY ON A HILL/罪におぼれた街』で近影を見ることが出来る。
★サンカ・コフィ役/ダグ・E・ダグ
サンカ・コフィ役/ダグ・E・ダグ 写真提供:AFLO
主人公デリースの親友で、「手押し車レース」チャンピオンのお調子者、サンカを演じたのは、ニューヨーク・ブルックリン生まれのダグ・E・ダグ。17歳の頃からスタンダップコメディアンとして活躍し、俳優としては、『モ‘・ベター・ブルース』(1990)や『ジャングル・フィーバー』(1991)など、スパイク・リーの作品に出演。
本作のコミカルな演技が製作のディズニーに認められ、続けて『ダンボドロップ大作戦』(1995)にも出演。また、彼の半生を元にしたシットコム『Where I Live(原題)』(1993)が放送されるなど、1990年代にブレイクした。その後はコンスタントに俳優業を続ける傍ら、コメディアンとしての活動も続け、近年は作家としても活躍中だ。