『鎌倉殿の13人』山本耕史演じる三浦義村を深掘り ズルい奴? 裏切り者? 義時のミステリアスな親友
そんな2人の思いの違いが強く表れたのが、第45回「八幡宮の階段」で、公暁(寛一郎)が実朝を暗殺したあとの義村と義時の会話だ。義時は、公暁の実朝暗殺計画を義村がどこまで知っていたかを詰問すると、義村は「相談されたが断った」と関与を否定。この言葉を信じようとしない義時に、義村は「正直に話す」と言って、公暁に加担しようとしたが止めたと話す。
それでも義村の言葉を信用できなかった義時は「公暁が私を殺そうとしたことは知っていたのか?」と言葉を発する。首を横に振る義村だったが、義時は「私に死んで欲しかったのではないのか」と気持ちを高ぶらせる。この時の義時の表情には「お前だけは味方でいてほしい」という心の叫びがこめられているようだった。SNS上でも「義時の泣きそうな表情があまりにも切ない」「義村に裏切られたと分かっていても、確認せずにはいられない義時……」と義時に感情移入するコメントが溢れていた。
しかしそんな義時の言葉に、義村は「公暁がお前も殺そうとしているのを知ったら、俺はその場であいつを殺していたよ」と伝えるが、去り際に襟を触る仕草を見せる。この仕草は、第44回「審判の日」で義時が、義村が心と裏腹の言葉を発するとき、襟を触る仕草をすると息子である北条泰時(坂口健太郎)に話すシーンがあったため、義時は義村の言葉が嘘であったと気づいていたのかもしれない。
公式HPにアップされている第46回「将軍になった女」の予告編では、「私にはもう敵はいない」と言い放った義時が、妹である実衣(宮澤エマ)を処断しようとするシーンなどが描かれるなか、最後に義村が含み笑いを浮かべるカットで終わる。果たして義時と義村はどんな結末をむかえるのか――。2人のやり取りから一瞬たりとも目が離せない。(文・磯部正和)
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』はNHK総合にて毎週20時放送。BSプレミアム、BS4Kにて18時放送。
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