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『M-1グランプリ』“審査員・松本人志”の名言&名場面を振り返る

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■ 2016年大会・第12回大会 「他にもいろいろネタ見てますけど、全部面白い」

 2015年から決勝大会の常連で、特に2016~18年にかけて前人未到の「3年連続準優勝」という金字塔を打ち立てた和牛。松本も高く評価しており、2016年大会の1stラウンドでは93点の高得点をつけて「優秀ですね」「他にもいろいろネタ見てますけど、全部面白いからね」とべた褒めした。

 松本のコメントには、大会後に南海キャンディーズの山里亮太が「あれはもう松本さんから『神の言葉』もらった」「100%売れる」とうらやむなど、多くの芸人が反応。結局、一度も頂点に立つことがないまま、和牛は「結成15年以内」の出場資格を失い、『M-1』への挑戦を終えた。もちろん、優勝を目指していた以上本人たちは悔しいだろうが、「3年連続準優勝」という不滅の記録、そして松本から引き出した「全部面白い」という言葉は、彼らと『M-1』の歴史に残り続ける。

■ 2017年大会・第13回大会「僕は一番面白かったんですけど。たぶん、そうでもないと思う人もおるかな」

 優勝こそ逃したものの、漫才の定義から逸脱してしまうようなインパクトのあるネタで毎回『M-1』に挑戦し続けていたのがジャルジャルだ。中でも強烈だったのが、2017年大会決勝1stラウンドで披露した「ピンポンパンゲーム」という創作ゲームに2人が興じるネタ。特に後半は、どちらかが噛(か)んだら終わりという高速のやり取りを繰り返す展開で、「面白い」と同時に「すごい」という表現がピッタリ。

 ところが、そんなネタは審査員の間で評価が分かれたようで、後に優勝するとろサーモンにあと9点届かず敗退。そんな中、松本は審査員で最高の95点を付け、「僕は一番面白かったんですけど。たぶん、そうでもないと思う人もおるかな」「あれ以上行ききっちゃったら曲になっちゃうので、そのギリギリのとこ! ここの設定がすごく意見が分かれる。僕はバッチリでした」と絶賛しながら、まるで自分のことのように悔しがっていた。なお、敗退者コメントでクールにボケる後藤淳平の横で、「ようボケれんなあ今…」とボヤく相方・福徳秀介の目には光るものが。彼らが『M-1』にかけてきたものの大きさが分かる瞬間でもあった。

■ 2019年大会・第15回大会「僕はそんなに好きじゃない」

 審査員も人間であり、独特のこだわりがあるもの。松本のこだわりが飛び出したのは2019年大会。トップバッターで登場したニューヨークの漫才の採点後、松本は「まぁ、僕の好みなんでしょうけど」と前置きしつつ「最近ツッコミの人って、結構こう笑いながら楽しんでる感じが、僕はそんなに好きじゃないんですよ…」と言いにくそうにコメントしたのだ。

 この言葉を受けてのニューヨークのツッコミ・屋敷裕政の「最悪や!」というリアクションも秀逸だった。トップバッターという不利な出番、伸びなかった点数、おまけにカリスマ・松本に投げかけられた「好きじゃない」という自身直撃のネガティブなコメント…。全ての状況を「最悪や!」の一言に凝縮して言い表してみせ、会場に爆笑を巻き起こした。この「最悪や!」によって、まだ重かった会場の空気が軽くなり、後続の出場者らも大会終了後には屋敷に感謝のコメントを寄せていた。敗色濃厚の中、単に意気消沈するのではなく、爪痕を残そうとした屋敷の芸人としてのプライドが垣間見えた瞬間でもあった。

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