実は博士号を持つ&博士課程で学ぶ芸能人 ひろみちお兄さん、さかなクン、流行語大賞受賞した芸人も
関連 :
本日5月7日は「博士の日」。1888年に、日本初の博士号が25人に授与されたことから制定された記念日だ。“博士号”とは大学院の博士課程を修了したうえで、博士論文の審査および試験に合格するか、博士論文の審査に合格して博士課程修了と同等以上の学力があると認められることにより授与される、国際的に見ても最高位の学位。実は、芸能界にはこのかなりハードルが高い“博士号”を持つ人や、博士課程で学んでいる人がいる。今回は、芸能界の“博士”または博士課程に通う研究者たちを紹介したい。
【写真】博士号を持つ&博士課程で学ぶ芸能人 貴重な“卒業式”ショットも
■佐藤弘道
1993年から12年間、子ども番組『おかあさんといっしょ』(NHK Eテレ/毎週月~土曜7時45分ほか)の「たいそうのおにいさん」「ひろみちお兄さん」として広い世代に親しまれてきた佐藤。番組卒業後も“親子体操”を全国で広める活動を続けるかたわら、弘前大学大学院医学研究科に社会人枠で入学し、2015年に博士課程を卒業。日本で初めて“親子体操”を研究する医学博士となった。
佐藤はゲスト出演した情報番組『ごごナマ』(NHK総合)で、なぜ研究者の道へ進んだか問われると「青森で親子体操の教室を開催した際、弘前大学の先生がいらっしゃって。『きちんと研究する気はないか』って言われて」と、弘前大学との出会いを明かした。その後、「先生を紹介する」と言われ研究室にあいさつに行ったところ、入学手続きの書類がすべてそろえられていたという。「これ、はめられたなと思った」と当時を振り返っていた。その後、計6年間の学生生活を経て医学博士となった佐藤。現在も名城大学の薬学部特任教授を務めるなど、タレント活動だけでなく医学博士として研究や教育活動を行っている。
■アグネス・チャン
香港生まれの歌手、アグネス・チャンは、1989年にアメリカ・スタンフォード大学教育学部博士課程に留学。現地で次男を出産し、子育てをしながら1994年に教育学部博士号を取得した。教育学を志した理由について、アグネスはゲスト出演したラジオ番組『コシノジュンコ MASACA』(TBSラジオ/毎週日曜17時)にて「小さい頃から子どもが好きだった」(※1)と明かし「大学に行けたら絶対児童心理学をやろうと決めてました」と語った。
アグネスは3人の息子がスタンフォード大学に入学したことでも知られており、教育法をつづった書籍もヒット。教育学博士としての知識や研究成果だけでなく、実際の子育ての経験も大いに生かしているようだ。
■さかなクン
かわいいハコフグ帽子と白衣、そして独特な明るい語り口でおなじみのさかなクンは、東京海洋大学から“名誉博士”の称号が授与されている。名誉学位のため博士論文は書いていないが、同大学で客員教授を務め、各地で海や魚に関する講演会を行うなど、魚の情報や正しい知識、おいしい食べ方や環境問題について広める活動を行っている。
中高生の頃は魚への愛が強すぎて変わり者扱いされることもあったといい、「お勉強そっちのけでお魚の絵を描いていたので、学校の先生に心配されることもありました」(※2)と、学業よりも大好きな魚のことばかり考えていたことをインタビューで明かしたさかなクン。現在は研究にも熱を入れており、2021年には同大の森田哲朗准教授とイシガキフグの人工繁殖に成功。これは「おそらく世界初」(※3)の快挙だという。今後も、まだまだ知られていない海の神秘を解き明かしてくれることだろう。