「24年秋ドラマ」“期待度ランキング”上位3作品、第1話は実際どうだった? 徹底レビュー
ダブル主演の菅井友香と中村ゆりか
ランキング第2位に入ったのは、女優の菅井友香と中村ゆりかがダブル主演を務める『チェイサーゲームW2 美しき天女たち』(テレビ東京系/毎週木曜24時30分)。
本作は、「LGBTQ+」「労働問題」「セクハラ」など社会課題に鋭く切り込んだ、テレ東初の“レズビアン”を主役にした復讐愛憎劇。今作では、前作『チェイサーゲームW パワハラ上司は私の元カノ』では語られなかった樹(菅井)と冬雨(中村)が別れた後から再会するまでの1年の空白期間、そして再会後の2人を軸に繰り広げられるさまざまな人間模様を描く。
前作の最終回で悲劇的な別れが描かれた菅井演じる樹と、中村演じる冬雨。第1話の幕開けは、街で偶然助けた若い女性に冬雨の面影を見てしまうなど、約1年が経とうとしながらも冬雨に対して未練たらたらの樹の姿が描かれる。
通常なら第1話のラストになってようやく冬雨が登場して、第2話への期待感を高めてもいいものだが、本作の作り手は視聴者が見たいものがよく分かっている。樹と冬雨の再会は、2人の両思いをアシストする人間ができすぎている冬雨の夫(河合朗弘)の尽力もあり、第1話の序盤であっけなく実現。夫は娘を連れてそそくさと外食へ出かけていき、冬雨と樹は離れ離れになっていた1年の空白を埋めるかのように、甘美な百合展開へ…。
ただ、これでめでたしめでたしではストーリーが完結してしまうので、第2話に向かう終盤では、2人の恋の新たな障害となりそうな人物も登場し、ドラマの展開を盛り上げる。樹と冬雨のイチャイチャが見たい! そんな視聴者の願望を熟知している作り手による、盤石の続編の幕開けだったと言える。