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『下町ロケット』の裏テーマは技術や文化の“継承”にあり?

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『下町ロケット』主演の阿部寛
『下町ロケット』主演の阿部寛 クランクイン!

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土屋太鳳

立川談春

 9日放送の第9話では、杉良太郎演じる帝国重工社長・藤間による“お裁き”が大きな反響を読んだ阿部寛主演ドラマ『下町ロケット』(TBS系/毎週日曜21時)。名優による重厚な演技に注目が集まる一方、ロケットのバルブシステムをめぐる佃(阿部)と娘の利菜(土屋太鳳)の対決から、本作のもう一つのテーマが見えてきた。

【写真】『下町ロケット』第9話場面写真

 第9話。農業機械の展示会「アグリジャパン」で醜態をさらしてしまった帝国重工の無人農業ロボット「アルファ1」。信用回復のため、原因究明に奔走する的場や奥沢たちだったが、自分たちの落ち度の可能性は決して認めず、その原因は野木の自動走行制御システムにあったと結論づける。さらに、その原因究明のために、開発コードをよこせと、無理難題を吹っかけてくる…。

 帝国重工はロケットのバルブシステムの内製化に舵を切ることに。バルブシステム開発に深く関わる利菜と佃は、期せずしてバルブの品質を戦わせることになってしまう。性能試験の日を迎えた2人だったが、圧倒的な耐久性と精度の差で、佃製作所のバルブに軍配が上がる。

 技術の差に打ちひしがれる利菜と、喜びつつも胸中複雑な佃。利菜はバルブシステム開発に従事しながら、自分が父の跡を継ぐべきかにも悩みを巡らせていた。そんな利菜の悩みを知った佃は「俺は次の世代に何が残せるのか」と語ると、続けて「正直、利菜には跡を継いでほしいけど、押し付けるようなことはしたくないんだ。あいつが幸せなら、俺はそれでいいんだよ」と次世代を意識した本音をのぞかせる。

 ほかのキャラクターに転じてみれば、佃製作所の経理部長・殿村(立川談春)は退社し、父の跡を継いで300年続く農家の十三代目に。さらにマクロな視点で見てみると、無人農業ロボットの開発を描く本作は、農家が急激に減少している日本で、いかにして農業を継承していくかという大きな問題に挑んでいるともいえる。

 シリーズを通して下町の中小企業と大企業の戦いを描いている本作。そのストーリーからは、日本の中小企業や農家が育み、担ってきた技術や文化の“継承”に真摯に向き合おうとする作り手の姿勢が見えてくる。(文:スズキヒロシ)

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