水上恒司、改名後の1年「まさかここまでお仕事を頂けるとは思っていなかった」
ドラマ『中学聖日記』で有村架純演じる主人公の相手役、黒岩くんを演じて鮮烈なデビューを果たしてから、5年の時が流れた。水上は「どの現場でも、『君は真面目だね』と言われるんです。そこは変えようがないですが、変えたくない部分です」と吐露。
「僕の中には、雑草魂があって」と続け、「これは役者が持ち続ける呪いのようなものかもしれませんが、毎シーンごとに全力でやって、それでも反省がつきまとうもの。お芝居って正解がないものなので、毎シーン、すべてのセリフ、すべてのお芝居に対して、必死になって向き合っていきたいです。その思いは一生、永遠に持ち続けたいと思っています」とモットーを明かす。また「『世の中って捨てたもんじゃない、せっかく生まれたんだから、楽しく生きよう』という思いも大切に持ち続けていたいですね。大人になっていくにつれて、この世の中には大変なこともいろいろとあることを知っていくものですが、人とのつながりを信じられなくなった時点で、誰かの心を打つお芝居をすることも難しくなってしまうはず。作品を通して夢を与えることができる立場であるからこそ、人とのつながり、世の中を信じる思いを大切にしていきたいです」とまっすぐな瞳で語る。
『中学聖日記』の塚原あゆ子監督からもらったもので、忘れられない言葉があるという。水上は「塚原監督は、『おじいちゃんになってもラブストーリーができる役者になってほしい』とおっしゃっていました。それは僕の目標の一つでもあります。おじいちゃんになってもこの仕事を続けること。そして、どんな世代が見ても『こんな恋愛をしたいな』と思ってもらえるお芝居ができるよう、豊かな人生を歩んでいきたいなと感じています」と未来を見つめていた。
(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)
映画『OUT』は、11月17日より全国公開。