ノーマン・リーダス、好物だった「ビアードパパ」忘れる 「おいしいんですか?」
ドラマ『ウォーキング・デッド』でメインキャラクターのダリル・ディクソンを演じたノーマン・リーダスが来日。千葉で生活していた過去や、親しみやすい性格で日本でも大人気なノーマンは、現在『ウォーキング・デッド』終了後の世界を描く、ダリルが主人公のスピンオフドラマ『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』に出演中だ。本作は、海を漂流していたダリルが異国フランスにたどり着き、アメリカに戻ることを目指しながら旅をするというストーリー。シーズン2となる『ザ・ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン‐ザ・ブック・オブ・キャロル(原題)』も制作進行中で、U-NEXTでの配信が決まっている。今回クランクイン!は、『ウォーキング・デッド』の思い出やダリルの成長などについてノーマンにインタビュー。そんな中で、2019年来日時に好きだと公言していた「ビアードパパ」についての新事実も発覚した。
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■ダリルに流れるリックたちのエッセンス
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』は、巨大共同体であるコモンウェルスを離れたダリルが、目が覚めるとマルセイユの港に漂着していたところから始まる物語。“飢えし者”と呼ばれるウォーカーがはびこるフランスでは、人類再生を信じ慈善活動を行う“希望連合”と武力で全土を制圧する“生者の力”の2つの勢力が台頭しており、ダリルは看病をしてくれた“希望連合”の修道女イザベルに、“救世主”として育てられた少年ローランを連合本部へ護送するよう頼まれる。一方、“生者の力”幹部のコドロンは、ある目的でダリルの行方を追っており…。
――2022年、『ウォーキング・デッド』が12年の歴史に幕を下ろしましたが、改めて思い出を聞かせてください。
ノーマン:『マッドメン』や『ブレイキング・バッド』などAMC製作のドラマはすでに見ていて、フランク・ダラボンが書いた『ウォーキング・デッド』のパイロット版の脚本をロサンゼルスでもらった時、すごくスマートだと思いました。特にアポカリプスを通して戦わなければいけないことや、本当の自分をさらけ出さなければいけないこと、守る家族がいなくなりいろんなキャラクターが共に戦わなければいけないことなどは、本当に巧みだと思いました。
――「いつか死ぬかもしれない」という不安は、正直抱えていましたか?
ノーマン:毎回そうでした。ずっと死ぬのではないかと思いながら過ごしてきて、14年~15年経ちました。特に最初のシーズンは、どんどん重要なキャラクターが死んでいったので、「次は自分の番だろうな」と感じていました。
――無事に生き残ったわけですが、10年以上続けてきたダリルの芝居で最初と比べて『ダリル・ディクソン』で変化したことはありますか?
ノーマン:ダリルという男はすべてのシーズンを通して変わりました。最初に撮影したのが、シーズン1で、リック(アンドリュー・リンカーン)がダリルに対して、兄のメルル(マイケル・ルーカー)を手錠でつなぎ、ビルの屋上に拘束していることを打ち明けるシーンなのですが、正直あの時はどう演じればいいのか分からなかった。なのでみんなに背を向けたんですが、振り返ったら12人の俳優が「彼はどうするんだろう?」という目で僕を見ていた。その時、僕は嫌われていて、イライラされているように感じたんです。だから「僕も君たちが嫌いだよ」という気持ちで演じました。
そして年月が進み、さまざまなキャラクターが殺されていく中で、ダリルが物語で学んだことを芝居に取り入れようと思いました。ハーシェル(スコット・ウィルソン)や、リック、シェーン(ジョン・バーンサル)、グレン(スティーヴン・ユァン)…彼らが持っていたものをダリルの意思決定に組み込もうと思ったんです。「ハーシェルならどうしただろう」「リックならどうしたかな」と考えながら芝居を作っていきました。なのでダリルには、シリーズを通して影響を受けた人のエッセンスが入っています。
――ありがとうございます。ノーマンさんは映画やドラマのみならず、バイクを楽しむリアリティー番組『ライド with ノーマン・リーダス』やゲーム『DEATH STRANDING』などにも出演していて唯一無二のキャリアだと感じています。どのような仕事に魅力を感じ、引き受けているのでしょうか?