クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

野呂佳代、見る者を引き込む芝居が評判 その根底にあるのは「人が好き」という気持ち

アニメ

■ウゥゥゥゥに込めた『アラジン』のエッセンス

野呂:ウゥゥゥゥって笑顔がすごくかわいらしいキャラクターなんですけど、無駄がないように手助けして、相手の感情を気にしないところがすごく面白いなと思っています。特に笑いながらびっくりするような発言をするっていう、ちょっとブラックな部分は言い方次第で面白くできそうだなと思って、面白い声を出してみたり、ギャグっぽく言ってみたりと相談しながら作り上げていきました。

(写真左)野呂佳代が日本版声優を担当したウゥゥゥゥ 映画『星つなぎのエリオ』場面写真
わたし『アラジン』がすごく好きなんです。吹替が特に印象に残っている作品で、そんな『アラジン』の面白さを本作でも出せないかと勝手に思っておりまして、いろいろと挑戦させていただきました。演じていくうちに、どんどん「ウゥゥゥゥってこんな感じかな?」ってつかめてくるんですよね。アイデアが出たら都度挑戦させていただけて、良かったものもあれば採用されなかったものもあったのですが、試行錯誤の末に生まれたのが日本版のウゥゥゥゥなので、皆さんにも楽しんでいただけたらなと思っています。

――野呂さんは演じるキャラクターに最適な芝居を当ててくださる印象を持っています。洞察力が高いのかなと推測するのですが、例えば人間観察が得意だったりといった普段から意識していることがあるのでしょうか?

野呂:役作りのためではないのですが、昔に少しだけ演技を教えてくださった先生がいて、その方から「非日常を演じる仕事だから、いろんな経験をしなさい」ってアドバイスをいただいたことがあったんです。アルバイトでも、恋愛でも、仕事でも、人間関係でも、いろんな経験をして女優という仕事に生かしなさいって。当時は真剣に受け止めて、今思えばしなくてもいい経験もしたのですが(笑)、そこから人をよく見るクセがついたのかもしれません。世の中には楽しい人もいれば「ヤバいな」って思っちゃう人もいたんですけど、あの時のアドバイスが多分、今につながっているんだと思います。


人が好きなんですよね。人を喜ばせたり楽しませたりするのがすごく好き。東京ディズニーシーのキャストとして働いていたこともあるのですが、その時から、ゲストさんと接する時に「どうしたらディズニーの魔法がかかったような言葉で伝えられるか」を日々考えていました。子どもに質問された時に夢を与えられるような接し方はなんだろうと発想力が鍛えられ、そしてキャストとしてゲストさんと接することで、自分も魔法にかけられていたんです。

あと、子どもの頃からドキュメンタリーを見るのも好きでした。すごく人に興味がある子だったんだと思います。テレビっ子だからドラマもお笑いも大好き。幼少期に人に興味を持って、東京ディズニーシーのキャストとして人を楽しませるための発想力を学び、演技の先生にアドバイスをいただき、そのすべてがつながって、今の芝居に生かされているんだと思います。

(取材・文:阿部桜子 写真:上野留加)

 アニメーション映画『星つなぎのエリオ』は全国公開中。

2ページ(全2ページ中)

この記事の写真を見る

関連情報

関連記事

あわせて読みたい


最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る