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SUPER BEAVER 渋谷龍太が語る“両親からの愛”  受け継いだ「生きるうえでのスタンス」とは

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■歌舞伎町生まれ&歌舞伎町育ちが役立ったかも

 インタビュー中も身を乗り出して熱心に言葉を紡ぐなど、渋谷からは、人に寄り添うような温かな雰囲気がにじみ出ている。しかしスクリーンに登場するサトウは、周囲を震え上がらせるような恐ろしいオーラを放っており、その鮮やかな変身ぶりは必見だ。

 どうやってそのオーラを身につけたのか聞いてみると、「分からないです! 思うままにやるしかないので、手探りの状態でした」と破顔しつつ、「僕は新宿の歌舞伎町生まれ、歌舞伎町育ちなんですが、『こんな怖い人がいたな、こういう感じの人がいたな』と思い浮かべてみたりして。歌舞伎町で育ってきたことが今回、初めて役に立ったかもしれません」と茶目っ気たっぷりに微笑む。

 強烈な役どころを演じきり、俳優デビューを果たした渋谷。本作で全うした経験について、「僕は生まれてこの方、音楽で自分を表現するということしかやってこなかった。自分の体を通して、聴いてくださる方に言葉や音楽を届けてきた人間が、自分ではないものになって、何かを届ける。それは本当に自分にとって新しく、大きな経験です」としみじみ。

『ナイトフラワー』場面写真 (C)2025「ナイトフラワー」製作委員会
 今は「いろいろなことにチャレンジしていきたい」という心境に至っているという。「以前は『俺、バンドマンだし』と音楽以外に何かをやるということに抵抗感がありましたが、今はそういった抵抗感はほとんどありません。自分に何かできることがあって、それをやることによって小さくてもいいので自分の中で変革を起こしていけるのであれば、いろいろなことにチャレンジしていきたい気持ちがあります」。
 
 「その道を極めようとしている人たちに触れると、刺激になったり、自分の中で大きく変わるものもあるなと。それぞれのフィールドで真剣に話をすることもとても大事なことだなと実感しています。今の年齢でチャレンジすることってそうそう多くはないですが、チャレンジする姿勢は常に持っておきたい。今回、改めてそう感じることができました」と充実感を握りしめる。


 本作で物語を動かしていくのは、「子どもたちに未来を見せてあげたい」という夏希の母としての想いだ。母から子への愛に心を揺さぶられる映画となっているが、渋谷も「両親からたくさんのものをもらってきた」と晴れやかな笑顔を見せる。

 「生きていくうえでのスタンスなど、その大半は両親からもらっているものだと思います。半分は母ちゃんで、半分は父ちゃん。トータルで自分みたいな。そういう意識が強く、いまだに憧れたり、理想としていたり、カッコイイと思う人物の中に両親がいます」とにっこり。

 渋谷が「カッコイイ」と思うのは“優しい人”。「僕が知っているカッコいい人間は、両親をはじめ地元の友達など押し並べて優しいですね。優しさからくる思いやり。そういったものをたくさん受けて来たので、僕もそういう人になりたいと今でも思っています」。

(取材・文:成田おり枝 写真:上野留加)

 映画『ナイトフラワー』は、11月28日より全国公開。

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