多部未華子、恋愛観を告白 付き合いたくない男性を見極めるポイントとは?
綾野剛演じる京志郎との対峙も見応え十分だ。「綾野さんは、相手の役者さんに対して気負わせることがないんです。やりやすいというより、何をやっても受け入れてくれるだろうって感じです」と印象を語る。そんな信頼感が見ている側にも伝わってくる。「今回は会話の多い役でしたが、セリフやシーンの中で、自由に遊ぶように芝居をしても、受け止めてくれる。『どう来てもいいよ』というイメージを抱けたのは心強かったです」。
劇中、志乃は京志郎との恋にはまり、もがき苦しむ。「私も志乃ちゃんに似ていて『慎重に』って思いつつも、いざとなると飛び込んでいっちゃうタイプだと思います。恋愛も『次は絶対に失敗しないぞ』って思っていても失敗しちゃったり(笑)」。そんな多部の男性を見るポイントは「異性限定というわけではないのですが、嘘をついているなと思う目をしている人は、極力付き合わないです(笑)。自分の中で『この人は私に嘘をついているな』って感じてしまうと、距離が縮まっていきません」という。
志乃と京志郎の関係も「相手を信じられるのか?」という部分が肝となっている。「私の中では京志郎はアウトですね(笑)。それだったら(柄本祐演じる)正樹の方がいい。正樹って自分の我をものすごく出すけれど、釣り合えばいいと思うんです。(菅田将暉演じる)川谷はいやらしい気持ちがありますし……やっぱり正樹です」。
「志乃ちゃんにとっては運命かもしれませんが、永遠の愛とかではなく、20代女子の人生の一遍を切り取った恋愛ストーリー。『そういうこともあったな』って共感してもらえると嬉しいです」と見どころを語ってくれた多部。本作を見た人は「新境地」と驚くのか、それとも「さすが多部ちゃん」と唸るのか……。どちらにしても彼女に魅了されることは間違いなさそうだ。(取材・文:磯部正和)
映画『ピース オブ ケイク』は全国公開中。