『侠飯』榊監督、グルメシーンは「ご飯がおいしいことが大事」 芝居と料理の関係性

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“任侠×グルメ”という異色の組み合わせと心温まる物語で高視聴率を記録したドラマ『侠飯~おとこめし~』。大学生・良太が、自宅に住み着いたヤクザの組長・柳刃との同居生活を通して成長していく姿を描いたストーリーと、毎話登場するとにかくおいしそうな料理の数々で、多くの反響を呼んだ。そんな本作を作り上げた榊英雄監督、そしてフードコーディネーターの柚木さとみが、撮影を振り返った。
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本作は、福澤徹三の同名小説を原作にした、進化系グルメドラマ。寡黙で一つ筋が通ったヤクザの組長・柳刃役を生瀬勝久が演じ、自分に自信がなく、就職活動に失敗し続ける大学生・良太を柄本時生が、柳刃の舎弟・日野を三浦誠己が務める。
柳刃の信念に触れ、良太の成長していく姿が丁寧に描かれた本作だが、なんといっても目を引くのは料理シーン。現在、グルメをテーマにしたドラマや漫画が増え、グルメブームが盛り上がっていると言われるが、中でも本作の料理は身近で、視聴者に作りたいと思わせる魅力に溢れている。
そんなグルメシーンを生み出した榊監督は、「まずご飯がおいしいことが大事」だと話す。「役者の芝居って、それが本当はまずいものだと、どうやったって嘘っぽく見えると思うんですよね。僕も演者をやりますが、味噌汁が冷たいと、なかなか芝居がしづらい。そういう意味では、あたたかいものはあたたかいまま出すことが大切」。では、その料理を作る側の柚木はというと、「湯気がおいしそうに出るように、できたてで出すことが一番苦労しました」と同調する。