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中谷美紀「過去を悔やんでも仕方ない」 達観した死生観を明かす

映画

 資料には「未踏の映画体験」というキャッチフレーズがあるが、その言葉通り、これまでのジャンルには全く当てはまらないような壮大な作品だ。中谷も「まず、こういう映画を商業作品として作っていいんだって思いましたね。日本ではおおよそこのような作品は作れない。その意味では(配給の)GAGAさんは大英断ですよね」とおどける。

 また、映し出される地球の誕生や、大自然から生まれるありとあらゆる命を見ていると、人間だけが“生”に対して執着しているのかという錯覚に陥るが、中谷は「より良く生きたいという思いはもちろんあるので健康には留意していますが、どちらかというとより良く死にたいという思いの方が強いんです」と意外な発言。さらに「太陽が爆発すると、地球も同時に滅亡してしまう。それは本当に一瞬の出来事らしいんです。そう考えると、未来を憂いてもしょうがないですし、また過去を悔やんでも仕方ないですよね」と達観している様子。
 
 「何も考えず、最高のラグジュアリーリゾートでプカプカと海に浮かんでいるような感覚で観てほしいですね」とオススメの観賞方法を語った中谷。続けて「その時に、色々な想念が頭に浮かぶかもしれません。良いことや悪いこと、自分の人生だったり、どうでもいい他人のことだったり……。こうして頭に浮かんできたものが、結局はまっさらになっていく感じ。極上のリゾートに来ているような映画です」と作品をアピールしていた。(取材・文:磯部正和)

 映画『ボヤージュ・オブ・タイム』は3月10日より全国公開。

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