菅田将暉「僕だって野心の塊」 役への共感と出来栄えに手応え感じた『帝一の國』
そんな菅田だが、プロモーションのため積極的にメディアに露出し、プライベートを語ることもある。「そうすることによって作品を知ってもらえることがありますよね。知らなければ絶対観てもらえないわけですから。今の世の中、色々な情報が大量にあるので、埋もれていってしまう。ちょっとでも記憶に引っ掛かってもらえたらいい。そのためなら僕は、できることは何でもやった方がいいと思っているんです」と作品への愛を語る。
本作で帝一は生徒会長になるために、人生をかけて本気で戦う。菅田にとって、俳優として勝負をかけた場面を聞くと「いつも全力で臨んでいますが、やっぱり一番は(2013年に公開された映画)『共喰い』ですね。あの時は本当にすべての人生がかかっている気がしました。あれは役者としての転機になった作品だと思います」と当時を振り返る。続けて「この作品もある意味で勝負です。これだけ大きな規模の映画で、自分が真ん中を張らせてもらうことも初めてなので」と強い視線を向ける。
「ある高校の生徒会長を決めるという狭い世界の話ですが、これって社会の縮図を表していると思うんです。上司へのゴマの擦り方、同僚との戦い方、力を合わせて頑張る考え方……。10代、20代メインのようで、もっと上の世代の方でも共感できると思います」と作品をアピールした菅田。「この映画を観て、居酒屋で盛り上がってもらえたらうれしいです」と笑顔で付け加えた。(取材・文・写真:磯部正和)
映画『帝一の國』は4月29日より全国公開。