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永山絢斗、満島ひかりとの芝居に「柔軟にいようと思った」撮影の日々を語る

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 永山にとってもう一つ驚いたことが、島の持つ力だという。「割と順撮りで撮影をしていただいたので、戦争が近づき、自分の命もあとわずかという苦しみも自然に感じられたし、とてもありがたかったんです。同時に、島の流れで撮影をしないといけないんだということも強く感じました。『まだ今はダメだぞ』って本当に言ってくるんです。初めての経験でした。鳥肌が立ったぐらいです。神様が宿っているって感じました」。

 海軍特攻艇部隊という、まさに死が間近にある場所で出会った恋。永山は連続テレビ小説『べっぴんさん』でも家族を残して戦争にいく青年を演じていたが「写真集などで残されている当時のものをみると、みんな剃り込みとかもすごくて正気の沙汰ではいられない気持ちなんだろうなって思いました。酒を飲んだところで収まらないだろうし、伝えたい人にも言葉が届くような時代でもないし、当時の人たちを考えると、苦しくなります」と強く感情移入する部分も多かったという。

 「自然のなかに身を置いてみて、改めて島の持つ力だったり、子どもたちの笑う姿をみて『人ってこうやって笑うんだよな』とか当たり前のことが再発見できました」と語った永山。撮影の仕方にもこだわりを持って臨んだチームだったようで、「良いものを撮ろうという気持ちがあって、普段だったらカメラに映らない部分には、人がいたり物が置いてあったりするのですが、そういう部分もできるだけ自然の状況に近づける配慮をしていただいたことで、いつもの集中力とは違うところにいけた瞬間もありました。それを積み重ねていくと、自分の顔も変わっていくのがわかったんです」と特別な経験ができた現場だったこと笑顔で語ってくれた。(取材・文・写真:磯部正和)

 映画『海辺の生と死』は7月29日全国順次公開。

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