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樹木希林インタビュー、「全ては自己責任」家族にも期待しない独自の人生観

映画

 絆に対する考え方はもとより、体調の悪さを乗り越える術を“瞬間芸”と例えたり、オークション番組で「売るものがない」と自身の旧芸名(悠木千帆)を競売に出してしまったり、樹木の生き方は、人生を達観しているようで、どこか破天荒。それは本人も認めるところで、「私としては普通のことなんだけれど、芸能人としては珍しい生き方かもしれないわね。名前をどんどん売って行かなきゃいけない職業なのに簡単に手放すところなんか、全く執着心がない。絆に対しても頓着しないのは、そういうところから発生しているんじゃないかしら」。

 1970年代、『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』などで、樹木と共に一時代を築いた演出家・久世光彦氏が2006年に他界した。時を合わせるように、戦友を失った樹木は、「もう私がいる必要はない」と、スピードを要するテレビ界から、じっくりと作品と向き合う映画界へとフィールドを移したという。以降、樹木の活躍は説明不要、名実ともに日本を代表する映画女優となったことは言うまでもない。

 そんな樹木が出演する『万引き家族』が、いよいよ公開の時を迎える。「世の中に対しても、政治に対しても、常にきちんと“人”を見ている是枝監督が思いを込めて作った渾身の一作。どうぞ、面白がって観に来てください」と最後はチャーミングな笑顔で締めくくった。(取材・文・撮影:坂田正樹)

 映画『万引き家族』は6月8日より全国公開。

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