二児の父、コリン・ファレル 『ダンボ』で再認識した父親としての在り方

ディズニー・アニメーションの名作を鬼才ティム・バートン監督で実写化した『ダンボ』。本作で、大きな耳を持った小象ダンボの世話係で、二児の父親でもあるホルト・ファリアを演じたのがアイルランド出身の名優コリン・ファレルだ。2005年の『アレキサンダー』以来、14年ぶりに来日したファレルが、バートン監督との現場で感じたことや、父親としての心得などを語った。
【写真】コリン・ファレル、『ダンボ』インタビューフォト
近年、ディズニー・アニメーションの実写化は活発に行われており、日本でも『シンデレラ』や『美女と野獣』などは興行的にも大きな結果を残した。本作も、1941年にアメリカで公開され、大ヒットを記録したアニメーション映画の実写化だ。ファレルは「『ダンボ』を実写化するアーティストたちのプレッシャーはすごいものだったと思うよ」と語ると「作品タイトルが『ダンボ』なわけで、そのビジュアルの出来が作品を大きく左右する。リアルとアニメの微妙なラインを描かなければいけない」と実写化ならではの難しさを挙げる。
それでも、出来上がった作品を観たファレルは「本当に美しかったよね。見事にキャラクターに息が吹き込まれていた」とクオリティの高さを絶賛する。彼の言葉通り、スクリーンに映し出されたダンボからは、リアルに喜びや恐怖心、遊び心や喪失感などが伝わってくる。そこには、バートン監督をはじめとする製作陣の妥協なきクオリティの追及があったのだろう。
コリン・ファレル (C)2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
今回バートン監督と初めて現場を共にしたファレルは「マジックな人」とバートン監督を表現すると「彼の細胞のすべてが、クリエイティブなエネルギーに息づいている。それは僕にとってなんとも言えない好物なんです」とすっかり魅了されたようだ。そんな強固なクリエイティビティのなか、俳優としては名作アニメの実写化に対して「特に意識するようなことはなかった」という。