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永作博美、デビュー30周年に「こんなに長くやるとは」 20代で悩んだ日々も

エンタメ

 そんな彼女が主演する『人形の家 Part2』は、アメリカの劇作家ルーカス・ナスが2017年に発表、同年のトニー賞で8部門にノミネートされた注目作。女性の自立を描いたイプセンの戯曲『人形の家』、そのラストシーンの“15年後”を描いた作品だ。登場人物はたった4人、永作が演じる主人公・ノラに対し、夫、娘、乳母の3人が常に2人芝居のような状況で対峙するというとてもスリリングな構成。

 「多分、すごく大変なんだろうなと思います(笑)。キャストは4人ですけど、実質私はずっと2人芝居が続く状況なので…ほんと、1人芝居も2人芝居も、やるたびにいつも『二度とやるもんか』と思うんですよね。今回もそう思う可能性は大かなと(笑)」。


 『人形の家』では“人形”として扱われてきた自分に気づき、夫と子どもを置いて家を出ていったノラ。今作では舞台が進むにつれ、15年経って帰ってきた彼女の今の状況や、残された家族、周囲の人々の思いなどが解き明かされてゆく。

 「やりとりは重いんですけど、不思議と暗くはないんですよ。不思議な爽快感があるというか、とても大変なことだったのに、意外とスッキリするというか。ちょっと喜劇的なところもあるし、人によって笑うポイントも違う。『え、今の笑ってもいいよね?』みたいな感じになるかもしれない。ちなみにアメリカでは爆笑の渦だったらしいですよ」。


 演出を手がけるのは、今作で3度目のタッグとなる栗山民也だ。

 「栗山さんとやらせていただくと、自分の“脚本の読み方の浅さ”に気づかされるというか…まだまだ奥があるのかと、稽古のたびに気付かされます。栗山さんはよく『全部脚本の中に書いてある』と言われるんですけど、そこにたどり着けない自分をいつも思い知らされるという(苦笑)。でも『知ることができる』のって、喜びですから!」。

 今作にもまた、彼女にとっては未知の“人間の面白さ”が詰まっているのだろう。そして観客の私たちは、誰よりもその状況を楽しみ、演じる彼女を観て、きっとワクワクするに違いないのだ。(取材・文:川口有紀 写真:高野広美)


 PARCOプロデュース2019『人形の家 Part2』は、8月9日~9月1日まで東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演。そのほか、北九州、富山、京都、宮崎、豊橋、仙台でも公演。

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