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高橋由美子、アイドルと女優の狭間で葛藤 デビュー30周年を振り返る

エンタメ

舞台『時子さんのトキ』で主演を務める高橋由美子
舞台『時子さんのトキ』で主演を務める高橋由美子 クランクイン!

 女優の高橋由美子が、9月11日より上演される最新主演舞台『時子さんのトキ』で、路上シンガーに心癒される孤独なバツイチ女性役に挑む。“20世紀最後の正統派アイドル”と呼ばれ人気を博した高橋も、今年、歌手デビュー30周年。自己プロデュースによるベストアルバムのリリースも控える中、女優としてもますます円熟味を増す彼女が、本舞台に懸ける思いと共に、これまでの芸能生活の軌跡を振り返った。

【写真】アイドル時代を彷彿させる“Good-P”スマイルを見せてくれた高橋由美子

 本舞台は、劇団「ONEOR8」を主宰する脚本家・演出家の田村孝裕が手掛ける。離婚後、夫、息子と離れて一人で暮らしている時子(高橋)は、ある日、路上シンガーの翔真(鈴木拡樹)と出会う。心の隙間や寂しさを埋めてくれる彼に息子の面影を重ねた時子は、疑うことなく多額の金を貸してしまうが、ある日、NPO団体を名乗る柏木(矢部太郎)が現れてから、彼女の人生が狂い始める。

■主演のプレッシャーより作品の面白さが上回った

 高橋のもとに本舞台のオファーが届いたのは、コロナ禍になる前。「最初にお話をいただいた時は、正直、『私が主演で大丈夫?』って思ったのですが、脚本・演出が田村さんと聞いて、『一緒に面白い作品を作ってみたい!』っていう気持ちが主演のプレッシャーを遥かに上回ってしまった」と当時を振り返る。今回、田村とは初のタッグとなるが、かねてから「いつかご一緒したい」と思っていただけに、高橋にとってはまさに念願の舞台。「巧みな構成の中で繰り広げられる会話劇が素晴らしく、名だたる女優さんたちを唸らせる演出力もウワサで聞いていたので、決まった時は本当にうれしかった」と気合い十分だ。

 さらに意外だったのは、時子役は高橋をイメージした「当て書きだった」という田村の言葉。これに対して高橋は「台本を読み始めた時は、『え?これが私?』と、あまりピンと来なかったのですが、読み進めていくうちに、『あ、これは私だな』と思うところがポロポロ出てきて(笑)。特に、善くも悪しくもなりふり構わない思い切りのいい決断力は、思わず納得してしまいました。ご存知のように、『きちんと考えて決断したの?』っていう時も結構ありましたし、いろいろ皆さんにご迷惑をおかけしちゃったこともありましたから」と苦笑いする。

 ただ、当て書きとはいえ、時子は“時子”という確立したキャラクターがあるという高橋。「時子って、私が反映されている部分もあるけれど、今を生きる女性たちの等身大の姿でもあるんですよね。一人で生きてはいけるけれど、誰かそばにいてほしい。頼られたいけれど頼りたい。でも、あまり距離を急に詰めないで…みたいな。今ある幸せでも十分だけれど、ほんの少しだけ気持ちに余裕がほしいから、気になるあの人とつながっていたい。そういう複雑な感情を肯定しながら生きている女性なんだと思うんですよね」と分析する。


 物語の展開については、現時点(取材時)では高橋自身も全てを把握していないようだが、「時子の気持ちのように、グレーゾーンの中で、白なのか、黒なのか、揺れながら進んでいく感じがしますね」と推測。「時子は翔真を異性として見ているようで見ていない。シンガーとして売れてほしいけれど売れてほしくない。いつも近くにいてほしいけれど、ずっといられるとちょっとウザい…みたいな。そういう曖昧な部分を田村さんは描きたいと思っているようですが、演じる私としては、気持ちをどちらに寄せればいいのかわからず、毎日、死にそうです(笑)。でも、これまでにない面白い舞台になると思うので、ぜひ、期待していただきたいですね」と自信をのぞかせた。

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