草なぎ剛、『青天を衝け』徳川慶喜はターニングポイントに 吉沢亮と役を超えた関係性築く
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◆吉沢亮は同志 役を超えた関係性に並々ならぬ思い
栄一と慶喜の関係は、主従関係がなくなっても晩年まで続いていく。終盤の撮影では、長い期間一緒にいたこともあり、2人の空気感が出来上がっていたと話し「これが大河ドラマの醍醐味(だいごみ)というか。僕の好きな家臣たちは死んじゃう人もたくさんいたけど、栄一と慶喜は生き残って同じ時代を歩いてきている感じがしました。言葉を交わさずとも2人の空気感ができているのがうれしかったです」と改めて2人の特別感を感じたようだ。
自分の中で静かに込み上げてくるものもあったとも振り返り「そこは役とかそういうものを通り越して、栄一も通り越して、亮くんを見ていました。『1年間僕たち、僕は慶喜で亮くんは栄一を楽しんできたね』って。同志として、最後は役を越えたもので亮くんと一緒に仕事ができたんじゃないかなって思います」と並々ならぬ思いを明かす。吉沢に今かけたい言葉を聞くと「やり終えたら絶対に自分の財産になるんじゃないかな。亮くんをすごく褒めてあげたいです」と優しくほほ笑んだ。
終盤に描かれる慶喜については「慶喜が将軍を退いてから描かれることも珍しい」と話しながら「栄一が慶喜を慕って会いに来てくれるんです。一線を退いてからの2人の友情の裏側に隠れる男の哀愁というか、枯れていく感じがありますよね」と説明。慶喜にとって栄一と過ごした日々は輝かしいものであった、と目を細め「枯れていく哀愁の中に栄一との輝きを感じているところがあると思います」と語った。(取材・文:山田果奈映)
大河ドラマ『青天を衝け』は、NHK総合にて毎週日曜20時放送。BSプレミアム、BS4Kにて毎週日曜18時放送。