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姿三四郎〈1943年〉

【解説/みどころ】
黒澤明の監督デビュー作。戦時中のフィルム統制の中でようやくつかんだチャンスを、見事モノにした痛快娯楽作品。富田常雄の原作に発表と同時に飛びついた黒澤の彗眼は、時代に迎合することなく、のびのびと演出することに成功している。しかしながら、現在残っているプリントは翌1944年に上映されたカット版であり、戦後、消失した部分に説明字幕が挿入されて今日に至っている。明治15年、柔術を志した三四郎が矢野正五郎によって柔道の素晴らしさを知り、その門下に入り、幾多の試練ののち人間的に大きく成長し、一人前の柔道家になっていく。特筆すべきは試合のシーンの豪快さで、細かなカット割りやスローモーションが劇的な効果を上げている。また師の叱責をうけた三四郎が、池に飛び込み一夜を過ごした時、彼の目の前で開く蓮の花の美しさも印象に残る。ラストの決闘シーンは風吹きすさぶ荒天の中で撮影され、雲の流れや草のそよぎがモニュメンタルな雰囲気を醸し出している。


キャスト
藤田進大河内伝次郎月形龍之介轟夕起子志村喬花井蘭子小杉義男青山杉作高堂国典菅井一郎
スタッフ
監督: 黒澤明 脚本: 黒澤明 原作: 富田常雄
上映時間・制作年
97分/1943年
制作国
日本
配給
東宝


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