『ミステリと言う勿れ』「版が違うと使えねぇかもしれねぇからな」 牛田のせりふを岩波書店が解説
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岩波書店の公式アカウントが9日、ツイッターを更新し、ドラマ『ミステリと言う勿れ』(フジテレビ系/毎週月曜21時)のワンシーンの解説をした。
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7日放送の第5話では、検査入院した整(菅田将暉)が、隣のベッドの定年退職した刑事・牛田(小日向文世)と会話を繰り広げるシーンがあった。牛田はマルクス・アウレーリウスの『自省録』を読んでおり、2人はその内容についても語り合う。その後も整は、牛田が出す問題の謎解きをするなどして夜を過ごし、会話の終盤で牛田は「この本あげるよ」と整に本を差し出す。持っているという整に、牛田は「版が違うと使えねぇかもしれねぇからな」と答えた。
次の日、目を覚ました整は、牛田が2人で話した日の朝にすでに亡くなっていたことを知る。そして整は病院で見つけたある暗号に導かれるようにして、病院の温室へ。温室の床には「51−7−16」など、数字の暗号が書いてあった。整はその暗号を解こうと頭を悩ませるが、そこで牛田からもらった本の存在に気付く。
数字の暗号は、その本のページと行、文字を示すものだった。例えば「51−7−16」であれば、51ページの7行目、16文字目の文字を示すということだ。整は牛田の「版が違うと使えねぇかもしれねぇからな」という言葉を思い出し、牛田からもらった本を使って暗号を解くのだった。
岩波書店のツイッターは「本の豆知識」として、牛田の「版が違うと使えねぇかもしれねぇからな」というせりふについて解説。「版」とは、改訂等で内容の変更を伴うこと、「刷」は、同じ版で再度発行することだと説明し「現在は増刷=重版と同義で使われるケースが多い(「版」が入るので紛らわしいですね)」と解説している。
また「『自省録』の場合、改版した2007年以降に発行された本は、久能整さんと同じ使い方ができます(軽微な修正はあるかもしれません)」ともコメント。なお、リフロー型の電子書籍では端末に応じレイアウトが変わり、ページ数が存在しないため、謎解き用には使えないそうなので、注意が必要だ。
引用:「岩波書店」公式ツイッター(@Iwanamishoten)