チェコ映画史上最高傑作『マルケータ・ラザロヴァー』55年の時を経て日本初劇場公開
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チェコ・ヌーヴェルヴァーグの巨匠フランチシェク・ヴラーチル監督による1967年の映画『マルケータ・ラザロヴァー』が、7月2日より公開されることが決定し、日本版ビジュアルが解禁された。製作から55年を迎えた本作にとって、今回が日本初の劇場公開となる。
【写真】55年の時を経て日本初劇場公開されるチェコ映画『マルケータ・ラザロヴァー』場面写真
本作は、映像化不可能と言われたヴラジスラフ・ヴァンチュラによる同名小説を、チェコ・ヌーヴェルヴァーグの巨匠フランチシェク・ヴラーチルが映画化した歴史ドラマ。13世紀ボヘミア王国を舞台に、宗教と部族間の抗争に翻弄される少女マルケータを描く。
音楽をヤン・シュヴァンクマイエル作品など多くの映画音楽を手掛けるズデニェク・リシュカ、衣装を『アマデウス』でアカデミー賞を受賞したテオドール・ピステックが担当。「過去の出来事をなぞるのではなく、歴史の内側を直感的に捉えたい」という監督の強い執念から、衣装や武器などの小道具は当時と同じ素材・方法で作成された。製作におよそ10年をかけ、極寒の山奥で生活しながら548日間にもわたる撮影を敢行し、中世を忠実に再現。綿密で大胆、崇高でありながら獰猛なエネルギーに満ちた「フィルム＝オペラ」となっている。
キリスト教と異教、人間と野生、愛と暴力に翻弄される人々を描いた本作は、アンドレイ・タルコフスキー監督作『アンドレイ・ルブリョフ』、黒澤明監督作『七人の侍』などと並び評され、1998年にはチェコの映画批評家とジャーナリストを対象にした世論調査で史上最高の映画に選出された。
舞台は13世紀半ば、動乱のボヘミア王国。修道女となることを約束されていた少女マルケータは、領主とは名ばかりの父ラザルと敵対する、盗賊騎士コズリークの息子ミコラーシュと恋に落ちる。彼女の心とは裏腹に、増大する王権に対抗するふたつの氏族間の衝突は激化していき…。
日本版ビジュアルは、修道女となることを約束されていた、主人公マルケータの数奇な運命を示唆するシーンを切り取ったもの。誰かによって語られた寓話のようなイメージを表現しており、世界各国で作られているビジュアルとは異なる日本オリジナルのデザインとなっている。
映画『マルケータ・ラザロヴァー』は、7月2日より全国順次公開。
