ハロプロ研修生「春の公開実力診断テスト」開催 松原ユリヤ&小野田華凜がベストパフォーマンス賞
ハロプロ研修生による定期公演『Hello! Project 研修生発表会 2022 ~春の公開実力診断テスト~』>が3日、東京・中野サンプラザで開された。
【写真】今年の「春の実力診断テスト」でベストパフォーマンス賞に輝いた松原ユリヤ&小野田華凜ほか
年に一度、研修生にとっての登竜門として開催される春の公開実力診断テスト。この公開実力診断テストがデビューのきっかけになることも少なくない。昨年は無観客・配信形式だったが、今年は再び会場を中野サンプラザに戻して3年ぶりの有観客開催となった。
今年は各研修生が2曲ずつパフォーマンスする形になったのも大きな見どころ。例年通り選曲から振付・衣装などすべて自己プロデュースで行う「自由曲」に加え、今年は新たに既定の7曲から一人一人選んだ「課題曲」 が披露される。
課題曲は他メンバーと被ることもあり、その場合いかに自分の長所をアピールできるかが試される。各メンバーの披露順は事前の抽選で決定し、観客が熱い視線をステージに向けるなか、公演は研修生10人による「きみの登場」で幕開け。
公開実力診断テストの審査員には上野まり子(歌唱指導)、みつばちまき(ダンス指導)、橋本慎(レコーディングディレクター)、そして研修生イベントでMCを担当しているまこと(シャ乱Q)と、ゲスト審査員として宮本佳林、小片リサを加えた6名が参加した。
審査前半は課題曲ブロック。 モーニング娘。「気まぐれプリンセス」で小野田華凜がトップバッターをつとめ、滑らかで曲線的な振付でセクシーさを表現しつつ歌唱面でも成長ぶりをみせた。同曲には橋田歩果と石山咲良も挑戦。ともに有観客での実力診断テストは初だが、橋田は歌唱面に力を入れつつ日頃とは違う雰囲気の表現に挑み、石山はスタイルの良さを生かしたダイナミックなダンスで華やかにアピールする。
Juice=Juice「ポツリと」に挑んだのは川嶋美楓、前島花凛、松原ユリヤの3名。バレエ的な振付も含まれる同曲を川嶋がまずしっかりと演じあげ、審査員の宮本佳林から「リズムも取れててかっこいい」とコメントをもらう場面も。前島は今年が初めての実力診断テストとなったが、緊張しながらもひたむきなステージングで伸びしろを感じさせた。松原は歌唱面での高音の伸びで随一の透明感を見せ審査員を驚かせた。
アンジュルム「七転び八起き」で特に振り付けの多い選択肢を選び、ノンストップダンスと表情の切り替えで目を惹きつけた植村葉純、初の実力診断テストで℃-ute「人生は STEP!」の軽やかなステップを楽しげに演じきった後藤花も先が楽しみになるパフォーマンス。後藤にはまことから「テストを超越した仕上がり」と応援のコメントが寄せられる。
前半ブロックのラストは村越彩菜、吉田姫杷の2人が連続でこぶしファクトリー「チョット愚直に!猪突猛進」を披露する展開に。村越はのちに自ら「リズムを課題にしていた」と語っていただけあり、抜群のテンポ感を見せつつパワフルな楽曲に引けをとらないステージングを見せた。続いた吉田は身軽さを生かしたジャンプとともに元気いっぱいな姿で課題曲ブロックを締めくくる。
「研修生たちが日頃見せてくれない姿を見られた」と審査陣が課題曲ブロックの感想を述べた一幕を経て、実力診断テスト中盤は恒例の自由曲ブロックへ突入する。
自由曲トップバッターとなったのは川嶋美楓。白と黒のドレスでモーニング娘。「青春コレクション」を披露し会場を明るい雰囲気に染め上げた。明るくかわいく元気な曲を最後まで演じきるために体力づくりも欠かさないという。2番手はピンクの花モチーフドレス・髪飾りに身を包んだ前島花凛。歌モノ色が強いこぶしファクトリー「青春の花」を綺麗に歌い上げた。3番手には橋田歩果がフワフワのドレスで登場し、カントリー・ガールズ「ピーナッツバタージェリーラブ」で表情まで行き届いた王道アイドルのかわいさを表現。ステージングについても、上手・下手への移動で“お客さんに平等に見てもらう”という意識があったことを明かした。
4番手の植村葉純は、青と黒のビビッドなダンス衣装で High-King「C\C(シンデレラ\コンプレックス)」を披露。リズム取りが難しいトラックに果敢に挑みつつ、コメント時には前回テスト時の背伸びぶりを振り返りながら「今はセクシーさはにじみ出てると思うので!」と語って会場の注目を集めた。さらに5番手の石山咲良は迷彩柄の衣装にピンクのパーカーで Juice=Juice「KEEP ON 上昇志向!!」を披露。思い切りの良さ
と張りのある声で会場を盛り上げる。6番手の吉田姫杷は赤のショートセットアップにロングブーツでモーニング娘。「Go Girl 〜恋のヴィクトリー〜」を披露。楽曲の持つカッコよさとかわいさを表現しつつ、歌唱に集中するために振付にもアレンジを入れた。
7番手の小野田華凜は、黒のドレスに赤のリボンが印象的な姿で℃-ute「夢幻クライマックス」を披露。緊張感の中に強さと美しさを鮮烈に見せなければならない同曲を見事に演じきり、表情のバリエーションにも成長ぶりを覗かせる。そこから今後の成長株と目される8番手・後藤花が金のリーフ刺繍たっぷりのドレスでモーニング娘。「ここにいるぜぇ!」を披露。天真爛漫なパフォーマンスと笑顔で会場を和ませる。9番手の松原ユリヤは、青い偏光カラーのドレスに“サプライズ”と称して小2以来となる前髪を作った姿で登場。モーニング娘。'21「Teenage Solution」をクールに歌い上げ、選曲理由について10代の悩みを綴った同曲の歌詞が「今思っていることと同じなので」と、現在の姿をありのままに見せた。自由曲ラストを飾ったのは村越彩菜。黒のシンプルな衣装ながら、モーニング娘。'17「ジェラシー ジェラシー」でダンス・歌・表情とまとまりのあるパフォーマンスで自由曲ブロックを締めくくった。
そしていよいよ集計結果発表。審査員特別賞のうち「まこと賞」には石山咲良が、「宮本佳林・小片リサ賞」には川嶋美楓と村越彩菜が、「ダンス賞」には小野田華凜が、「歌唱賞」には松原ユリヤが選出された。
最後のベストパフォーマンス賞は総票数4083票のうち票数獲得順位の1位(1237票)・2位(1174 票)が僅差であったことから松原ユリヤと小野田華凜の2名が選出されることが発表された。
ベストパフォーマンス賞に輝いた松原と小野田は発表の瞬間ともに顔を見合わせて興奮に沸く姿をみせた。受賞にあたり小野田華凜は「今回が4年目で、他の人達に負けないように頑張らないとなって思ってたんですけど、上手くいかないことも多くて心配だったんです。けれどこうやって今日ベストパフォーマンス賞をいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます」とコメント。
松原ユリヤは驚きに言葉を詰まらせつつ「すごい、ヤバいです。今まで頑張ってきてよかったなって思います。ありがとうございます」と語り、小野田とともに会場からの大きな拍手を浴びた。
こうして2022年春の公開実力診断テストは無事に閉幕。MCまことと研修生全員が感謝とともに今後の活動へ意気込みをこめて「よろしくおねがいします!」と礼をとる姿に、会場からは改めて温かい拍手が届けられた。
なお、公演の模様は配信サイト「HELLO! PROJECT STREAM」にて5月8日まで有料配信される。