テレ朝「木曜ミステリー」枠、23年の歴史に幕 フィナーレは上川隆也主演『遺留捜査』第7シーズン
1999年1月のスタート以来、『科捜研の女』『京都地検の女』『その男、副署長』『警視庁・捜査一課長』などの人気シリーズを輩出してきた木曜20時のドラマ枠『木曜ミステリー』が、2022年7月クールで歴史に幕を下ろすことがわかった。23年の集大成として、俳優の上川隆也が主演する『遺留捜査』第7シーズンを放送する。
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本作は、遺留品に込められた最後のメッセージに耳を傾け、被害者の想いと事件の真相に迫る刑事・糸村聡(上川)の活躍を描くサスペンスドラマ。2011年に第1シーズンがスタートし、昨年にはシリーズ誕生10周年を迎えた。
第7シーズンの舞台は、おなじみの京都府警“特別捜査対策室”(通称:特対)。神崎莉緒(栗山千明)、佐倉路花(戸田恵子)、雨宮宏(永井大)、沖田悟(戸塚純貴)ら、個性豊かな特対メンバーが集結するほか、第1シーズンからのレギュラーメンバーである科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)が、今回も糸村との絶妙なやり取りを披露する。
第7シーズンのキャッチコピーは「これが最後のメッセージ」。この夏、糸村はどんな事件、どんな遺留品に遭遇するのか。そして、遺留品からどんなメッセージを読み取り、我々に語りかけるのか。
2011年から糸村を演じてきた上川は、「どこか不思議な雰囲気やつかみどころのない行動を含めて、他に類を見ないキャラクター。僕のキャリアの中で最も長く演じさせていただいている役でもあり、他にはない距離を感じる人物です」と役柄への思いを吐露。「袖を通したとき、心地よさ、落ち着きを感じさせてくれる」と、本シリーズを“お気に入りの一着”のようにたとえ、「心地よく身に着けた装いが、役としての思考・行動も導いてくれる……そんなふうにすら思えるのがこの作品です」と話した。
また、新シーズンについては「大きな展開を迎えるかというとそうではありません。むしろ一作一作重ねてきたからこその“変わらなさ”が間違いなく存在しています」とアピール。その上で、「これまで培ってきた“土台”がアップデートしていることを座組一同で実感しているところです。僕自身、『遺留捜査』は年々“深化”が重ねられていると感じています」と明かした。
三輪祐見子ゼネラルプロデューサーは「20年を超える長きに渡り、木曜ミステリーとともに、夜8時を、一緒に過ごしてくださった視聴者の皆様に、心からの感謝の気持ちを込めてお届けします」とメッセージ。上川も「歴々の作品が重ねてきた歴史に恥じない作品にしたいという気持ちは強く、そのために今できることはできる限り注ぎ込みたい」と決意を語っている。
ドラマ『遺留捜査』第7シーズンはテレビ朝日系にて、7月より毎週木曜20時放送。
コメント全文は以下の通り。
◆上川隆也
――シリーズ11年目、第7シーズンを迎えた心境は?
第7シーズンでこれまでにない大きな展開を迎えるかというとそうではなくて、むしろ一作一作重ねてきたからこその“変わらなさ”が間違いなく存在しています。でも一方では、これまで培ってきた“土台”がアップデートしていることを座組一同で実感しているところです。
たとえば新しく車を手に入れたとき、乗りはじめの段階では車と運転者の親和度はさほど深くありませんが、乗り続けていく事で運転者の練度は上がっていき、同乗者にとっても快適な時間になる……。『遺留捜査』という“乗りもの”は変わらずとも、キャスト、スタッフが一作ごとに作品の理解を深める事で、視聴者のみなさまに一層楽しんでいただける作品が届けられるなら何よりだと思います。僕自身、『遺留捜査』は年々“深化”が重ねられていると感じていて、そういう意味では第7シーズンもまた、ひと味変わったと感じられるところがあるかもしれません。
――木曜ミステリーの集大成を担う作品でもありますが、どのような思いで撮影に臨まれていますか?
そうした大きな誉れを担うには、『遺留捜査』という作品は“埒外”にいるのではという思いもあります。事件に関わる人々の心情にまで踏み込んで描く『遺留捜査』は、刑事ドラマとしてもミステリー作品としてもある意味、スタンダードを逸脱したスタイルでお届けしてきましたから……。でも、歴々の作品が重ねてきた歴史に恥じない作品にしたいという思いは強く、そのために今できることはできる限り、注ぎ込みたいと考えて全力で努めています。
――糸村という役柄はご自身にとってどのような存在ですか?
独自のアイデンティティーを持っているといいますか、彼が携えているどこか不思議な雰囲気や掴みどころのない行動を含めて、他に類を見ないキャラクターだと思っています。僕のキャリアの中で最も長く演じさせていただいている役でもあり、愛着も含めて他にはない距離を感じる人物です。
――ご自身にとって『遺留捜査』という作品はどのような存在ですか?
みなさんもご自身のワードローブの中に、「いつも着ていたい」と思うような着心地のよい一着があると思います。また、身に着けるモノが立ち振る舞いに影響を与える事も共感して頂けるのではないでしょうか。僕にとって、袖を通したとき心地よさ、落ち着きを感じさせてくれるのが、『遺留捜査』。心地よく身に着けた装いが、役としての思考・行動も導いてくれる……そんなふうにすら思えるのがこの作品です。
――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします!
おかげさまで第7シーズンを迎え、かつ木曜ミステリー枠最後の作品という栄を賜ることができました。しかしその重みは一旦忘れて、今は撮影に臨んでいます。これまでどおり糸村と特対の面々が事件にどう向かっていくのか見守っていただければ。そして、変わらぬ『遺留捜査』を変わらずにお楽しみいただければ幸いです。
◆三輪祐見子ゼネラルプロデューサー(テレビ朝日)
2011年にスタートした「遺留捜査」シリーズは、殺人事件を扱う刑事ドラマでありながらも、優しく遺族に寄り添う主人公、糸村のキャラクターを皆様に愛していただき、東京から京都に舞台を移し、今年で第7シーズンを迎えました。
そして、1999年に開始し、数々の名作ミステリードラマを生み出した木曜8時の木曜ミステリー枠が、この7月クールをもって、23年半の歴史に幕を閉じることになりました。そのフィナーレを「遺留捜査」が飾ることになります。
この枠の集大成として、最後を飾る「遺留捜査」の最新シーズンも、遺留品にこだわる風変わりな刑事は健在です。京都の風光明媚な景色とともに、糸村刑事の優しさ溢れるキャラクターをお楽しみいただきたいと思っております。
また、20年を超える長きに渡り、木曜ミステリーとともに、夜8時を、一緒に過ごしてくださった視聴者の皆様に、心からの感謝の気持ちを込めてお届けします。どうぞご期待ください!