『ある男』特別映像公開 妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝のメイキング&コメントを収録

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俳優の妻夫木聡が主演を務める映画『ある男』より、映画制作のメイキングとキャストコメントが盛り込まれた特別映像が解禁された。
【動画】『ある男』メイキングとキャストコメントを収めた特別映像
本作は、第70回読売文学賞を受賞した累計28万部を超える平野啓一郎の同名ベストセラー小説を、『蜜蜂と遠雷』の石川慶がメガホンをとり映画化したヒューマンミステリー。主演の妻夫木をはじめ、安藤サクラ、窪田正孝、清野菜名、眞島秀和、小籔千豊、仲野太賀、真木よう子、柄本明らが出演。今週開幕する第79回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門への正式出品が決定している。
弁護士の城戸(妻夫木)は、かつての依頼者である里枝(安藤)から、里枝の亡くなった夫・大祐(窪田)の身元調査という奇妙な相談を受ける。里枝は離婚を経て、子供を連れて故郷に戻り、やがて出会う大祐と再婚。そして新たに生まれた子供と4人で幸せな家庭を築いていたが、ある日、大祐が不慮の事故で命を落としてしまう。悲しみに暮れる中、長年疎遠になっていた大祐の兄・恭一が法要に訪れ、遺影を見ると「これ、大祐じゃないです」と衝撃の事実を告げる。愛したはずの夫・大祐は、名前も分からない全くの別人だったのだ。「ある男」の正体を追い“真実”に近づくにつれて、いつしか城戸の中に別人として生きた男への複雑な思いが生まれていく―。
石川監督が「この映画を他の監督に撮られたら悔しい」と思うほど原作小説のストーリーに魅了され映画化した本作。特別映像で、主演の妻夫木は「とても難しい題材ではあるが、長い小説を映画にするにあたって、すごく深く掘り下げることができたんじゃないかと思う」と語る。
メイキングでは、監督とキャストたちがディスカッションしている姿が映し出され、制作現場の作品に懸ける熱量が感じられる。「大祐」という別人としての人生を歩む難役を演じた窪田は、石川監督について「僕を見ているようで奥を見ているというか、見透かされている感じがする」と印象を明かし、里枝役の安藤は「私はミステリーはとは思ってなくて、すごく人間を描いているドラマだと思っている」と、人間の本質を捉えた本作のドラマ性について触れている。
最後に妻夫木は「人間ってイメージでいろんなものを作り上げていきますけど、それをぶち壊して、自分の中に何が残るのかを、この映画を通じて感じていただければ、すごくうれしいなと思います」と語っている。
映画『ある男』は、11月18日より全国公開。