トム・ハンクス主演『オットーという男』、若き日のオットー役にトムの息子・トルーマンが抜てき!

映画『オットーという男』より、主演トム・ハンクスの息子トルーマン・ハンクスが若き日のオットー役に抜てきされた経緯が明かされた。
【写真】トム・ハンクスとリタ・ウィルソンの息子トルーマン・ハンクスが本作で俳優デビュー
本作は、スウェーデン発の世界的ベストセラー小説『幸せなひとりぼっち』を、『プーと大人になった僕』のマーク・フォースター監督、プロデューサーもトム・ハンクスでハリウッドリメーク。正反対な家族との日々を通して、もう一度「生きる希望」を見つけていく男の物語を、ユーモアあり、涙ありで描く。2度のアカデミー賞に輝くトム・ハンクスが、パブリックイメージとは真逆の嫌われ者オットーを演じ切る。
オットーは町内イチの嫌われ者でいつもご機嫌斜め。曲がったことが大っ嫌いで、近所を毎日パトロール、ルールを守らない人には説教三昧、あいさつをされても仏頂面、野良猫には八つ当たり、なんとも面倒で近寄りがたい…。そんな彼が人知れず抱えていた孤独。最愛の妻に先立たれ、仕事もなくした彼は、自らの人生にピリオドを打とうとする。しかし、向かいの家に越してきた家族に邪魔され、死にたくても死ねない。それも一度じゃなく二度、三度も…。世間知らずだが、陽気で人懐っこく、お節介な奥さんマリソルは、オットーとは真逆な性格。小さい娘たちの子守や苦手な運転をオットーに平気で頼んでくる。この迷惑一家の出現により“自ら人生を諦めようとしていた男”の人生は一変していく―。
若き日のオットーと最愛の妻ソーニャの交際の様子は、回想シーンで語られる。若いオットーを誰に演じてもらうかという問題にマーク・フォースター監督は頭を悩ませた。
本作のプロデューサーでトム・ハンクスの妻リタ・ウィルソンは「マークが言っていたんです。自分が映画を観ていて興ざめするのは、キャラクターが若かった頃の回想シーンで、若い俳優の見た目や立ち居振る舞いが年配の俳優に似ていないときだって。彼からトムの息子で俳優のコリンとチェットのことを聞かれましたが、2人にはこの役は若すぎました。その年頃のトムに一番よく似ているのがもう一人の息子トルーマンなんですが、彼は役者ではありません。でも彼に会わせてほしいとマークに言われたんです」と、当時を振り返る。
フォースター監督は「トルーマンとはニューヨークで会いました。80年代後半の頃のトムが目の前に座っている気がしました。嬉しかった。彼はすごく魅力的でした。自分は役者ではない、とはっきりと言ってくれたのもその魅力の一つでした。一緒に本読みを少ししてみたら、すごく自然で素晴らしかったんです。しっくりときて自然な感じがしたんです」と、起用した経緯を話す。
トルーマンは映画業界の中でも俳優ではなく撮影の仕事に携わっているが、俳優デビューとなった今回の大抜てきについて「滅多にないチャンスでした。まだ決めかねているときに、友人が『この役を演じることで、今後自分のカメラワークや判断に役立つことがあるはずだ。カメラの前に立つ人の気持ちがわかるだろう。映画は協同作業で作りあげるものだから、役者の仕事を経験することでわかることがあるはずだ』ってね」と、友人に背中を押してもらったことを明かす。
さらにトルーマンは「父は、いろいろな立ち方、歩き方について教えてくれました。たとえば、父がオットーを演じるときに取り入れた、指をさす仕草など、いくつかの癖についても教えてくれました。一貫性を持たせられるように」と、名優である父トム・ハンクスからもアドバイスをもらったことを明かしている。
映画『オットーという男』は、3月10日より全国公開。